ノードマンモミ (Abies nordmanniana, (Steven) Spach, 1841)

ノードマンモミ(Abies nordmanniana)は、トルコ北部から西コーカサスに自生する大型の常緑針葉樹です。濃緑色で先が鋭くなく、落ちにくい葉をもつため、庭園樹やクリスマスツリーとして利用されています。

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学名Abies nordmanniana
属Abies
目Pinales

ノードマンモミ

Pinus nordmanniana, Picea nordmanniana と Pinus abies var. nordmanniana

基本情報
毒性
要確認 : 人(子どもを含む), 猫, 犬, 馬 と 動物
管理の難易度
中程度
植物タイプ
針葉樹 · 樹木
葉の性質
常緑
寿命
多年草
原産国
トルコ北コーカサス南コーカサス
自生環境
トルコ北部と西コーカサスの冷涼で湿潤な山地林
生育
成熟までの期間
園芸上の成熟サイズに達するまで20〜50年
増やし方
種子
用土
土壌タイプ
水はけのよい土
光と置き場所
日照条件

日なた

日当たりのよい場所。半日陰にも耐える
屋外
地植え
形態
高さ1200–1800 cm株張り400–800 cm
葉
緑
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 葉 1
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 葉 2
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 葉 3
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 葉 4
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 葉 5
花
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 花 1
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 花 2
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 花 3
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 花 4
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 花 5
果実
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 果実 1
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 果実 2
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 果実 3
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 果実 4
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 果実 5
樹形・草姿
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 樹形・草姿 1
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 樹形・草姿 2
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 樹形・草姿 3
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 樹形・草姿 4
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 樹形・草姿 5
樹皮
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 樹皮 1
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 樹皮 2
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 樹皮 3
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 樹皮 4
ノードマンモミ(Abies nordmanniana):原産地と利用法 — 樹皮 5

世界の分布

トルコ北部から西コーカサスに自生し、ヨーロッパの複数の国とニュージーランド南部に導入されている。

  • 原産3
  • 移入1
  • トルコ
  • 北コーカサス
  • 南コーカサス
  • 中央・北ヨーロッパ

六角形:植物が見られる地域。緑の点:原産分布域。1

基本情報

ノードマンモミ(Abies nordmanniana (Steven) Spach, 1841)は、マツ科の受理された種です。この学名での発表は1841年で、基礎異名 Pinus nordmanniana Steven, 1838 は最初の記載の名残を伝えています。12

日本語ではノードマンモミと呼ばれます。フランス語名には sapin de Nordmann、sapin du Caucase、sapin de Crimée があります。6 学名は、1836年にコーカサスでこの木を発見したとされる博物学者Alexander von Nordmannにちなみます。5 ヨーロッパのクリスマスツリー生産で広く扱われていますが、名称がスカンディナビア原産を意味するわけではありません。

見分け方

小枝を見ると、葉がよい手がかりになります。針葉は平たく、革質で光沢があり、先が鋭くありません。裏面には2本の白い気孔帯がはっきり見え、葉先は通常丸みがあり、しばしば浅くへこみます。葉は前方を向いて小枝の上面を広く覆い、はっきりした隙間を残しません。85

若い樹皮は滑らかな灰褐色で、樹脂の小さなふくらみがあります。冬芽は樹脂が少ないか、ほとんどありません。雌性球果は初め緑色または赤みを帯び、のちに褐色となり、枝の上に直立して約15 cmに達します。ほかのモミ類と同じく、鱗片は樹上で外れて種子を放ちます。地面に完全な球果が落ちている場合は、トウヒ類やマツ類も検討する必要があります。35

知っておきたい分類

この種はマツ目、マツ科、Abies 属に分類されます。記録されている同タイプ異名は、Picea nordmanniana (Steven) Loudon、Pinus abies var. nordmanniana (Steven) F.Muell.、Pinus nordmanniana Steven の3つです。1 属名が変わった歴史によって古いカタログに異なる名称が残っていますが、3種の別々の植物を示すものではありません。

受理されている種内分類群は、基準亜種と、トルコ北西部原産の Abies nordmanniana subsp. equi-trojani (Asch. & Sint. ex Boiss.) Coode & Cullen の2つです。15 由来や亜種の特徴が確認できない通常の同定では、種の階級で扱うのが適切です。

生育環境と分布

自生域はトルコ北部から西コーカサスに広がり、トルコ、南コーカサス、北コーカサスの温帯バイオームに含まれます。1 山地の集団は標高約900〜2,200 m、年間降水量が1,000 mmを超える地域に生育します。この環境を反映して、栽培下でも一定の湿り気を好み、暑く乾燥する夏を苦手とします。5

ヨーロッパの多くの国とニュージーランド南部には、導入された集団もあります。1 コーカサス以外で見られることだけでは、自然分布の集団とは判断できません。フランスとデンマークでは異なる産地由来の系統が植林地、樹木園、試験地で維持され、トルコでは保護されている集団があります。7

生活環・栽培・繁殖

ノードマンモミは常緑針葉樹です。被子植物のような花ではなく、雄性球果と雌性球果をつけます。直立する雌性球果の鱗片は成熟するとばらばらになり、翼のある種子を放ちます。5 原種の園芸的な繁殖には種子を用います。3

種子は中間的な保存区分に置かれていますが、疑問符が付されており、分類にはまだ不確実さがあります。休眠は弱いとされ、保存には湿度と温度の管理が必要です。これは林業用の種子ロットに関する情報で、木の下で拾った種子の発芽を保証するものではありません。9 種子繁殖は産地ごとの遺伝的多様性を保つため、保全ユニットや域外試験でも重視されています。7

庭では長期にわたって十分な空間を確保します。園芸環境では最終的に30 m以上、樹冠幅4〜8 mに達し、園芸上の成熟には20〜50年かかります。北米の栽培環境では12〜18 mほどが多い一方、自生地では最大で約61 mに達します。35 これらは異なる環境の値であり、一つの普遍的な樹高範囲にまとめることはできません。

冷涼で肥沃、水はけがよく、酸性から中性の土壌と日当たりのよい場所が、園芸上もっともよく記録された条件です。半日陰にも耐えます。35 暑く乾燥する夏、都市部の大気汚染、長く水がたまる土壌には向きません。自然に円錐形の樹形になるため、仕立て剪定はほとんど必要なく、定期的な剪定も勧められていません。35

利用と注意点

もっともよく知られる用途はクリスマスツリーです。濃緑色の葉は伐採後も落ちにくく、ヨーロッパトウヒの葉より長く枝に残ります。4 庭園樹、生け垣状の目隠し、製紙や建築の資源としても利用されます。5

世界的な保全状況は低懸念(LC)です。101 この世界評価だけで、コーカサスの集団がもつ遺伝的多様性を保全する必要がなくなるわけではなく、継続した取り組みが行われています。7

ノードマンモミに固有の毒性は、猫、犬、馬、子ども、成人、その他の動物のいずれについても不明で、無害という意味ではありません。樹種を区別しないクリスマスツリー全般では、ペットに対する毒性は一般に低いとされます。ただし、細菌や肥料によって吐き気、下痢、腹痛を起こす可能性があるため、スタンドの水には蓋をすることが勧められます。この一般的な注意事項から、Abies nordmanniana の毒性レベルを決めることはできません。11

品種・混同しやすい種・近縁の植物

ノードマンモミは、ヨーロッパモミや、遠目にはヨーロッパトウヒと混同されることがあります。トウヒ類との違いは、小さな木質の葉枕をもたない平たい葉と、樹上で崩れる直立した球果です。ヨーロッパモミと比べると葉は密で革質が強く、小枝の上面へ前向きにかぶさります。この葉の並びが両種を分ける手がかりになります。8

‘Golden Spreader’は、黄色い葉をつける低い園芸品種で、原種の樹形や葉色を代表するものではありません。5 園芸品種名の付いた苗を選ぶときは、その品種固有の成木サイズを確認します。原種について示される12 mから30 m以上という値は、矮性の園芸品種にはそのまま当てはまりません。受理された亜種は植物分類上の分類群であり、園芸品種ではありません。1

主な出典

よくある質問

ノードマンモミはどのように見分けますか?

平たく、先が鋭くない光沢のある針葉が特徴です。葉の裏には2本の白い帯があり、小枝の上面を広く覆います。円筒形の球果は枝の上に直立します。

ノードマンモミはどのくらい大きくなりますか?

園芸環境では最終的に30 m以上に達します。北米の栽培環境では12〜18 mほどが多く、自生地では最大で約61 mに達します。

ノードマンモミはどこに植えますか?

十分な広さがあり、冷涼で湿り気を保ちながら水はけのよい、酸性から中性の土壌が適します。暑く乾燥する夏を避けられる場所を選びます。園芸環境での樹冠幅は4〜8 mです。

ノードマンモミがクリスマスツリーに使われるのはなぜですか?

濃緑色の葉は先が鋭くなく、伐採後も落ちにくいため、祝祭期間に室内へ飾る木として好まれます。

ノードマンモミには毒性がありますか?

この種に固有の毒性は、猫、犬、馬、子ども、成人、その他の動物のいずれについても不明で、無害という意味ではありません。確認できるのは、クリスマスツリー全般に関する注意事項だけです。

植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。