シクラメン・ヘデリフォリウム (Cyclamen hederifolium, )
シクラメン・ヘデリフォリウム(Cyclamen hederifolium Aiton)は、サクラソウ科の耐寒性がある塊茎植物です。明るい林床で秋に淡紫桃色の花を咲かせ、長く生きる塊茎をもちます。鉢花として一般的なシクラメンとは生育環境が異なり、塊茎の毒性に注意が必要です。
続きを読むシクラメン・ヘデリフォリウム と Ivy-leaved cyclamen






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Sarah Faulwetter · cc0
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Taken Oct 7, 2022 by Maria Antonietta La Pignola (cc-by-sa)
Taken Sep 4, 2021 by Gaël Herve (cc-by-sa)
Taken Sep 13, 2020 by Helene Pelletier (cc-by-sa)
Taken Oct 16, 2020 by ilaria ilaria (cc-by-sa)
Taken Sep 17, 2022 by Tristan Jaton-Maria (cc-by-sa)
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基本情報
秋の林床を彩るシクラメン・ヘデリフォリウム(Cyclamen hederifolium Aiton)は、サクラソウ科の塊茎植物です。フランス語では「ナポリのシクラメン」と呼ばれます。Wikidata、POWO、WFOでこの種名に対応する植物であり、花店の鉢花として知られるシクラメンとは区別します。 1 2 3
種小名hederifoliumは「キヅタの葉をもつ」という意味です。花と同時期か開花後に現れる、斑紋のある角張った葉を表します。冬に葉が茂る姿は、鉢植えで親しまれるCyclamen persicumとの違いを見分ける手がかりになります。 4 8
明るい林床では、秋の淡紫色の花として活躍します。多くの植物が生育を終える頃に花を咲かせ、その後は涼しい季節を通して葉の模様を楽しめます。 9 5
一般的な「シクラメン」という言葉は、寒さに弱い室内の鉢花を連想させがちです。一方、この種は庭で育てやすい耐寒性シクラメンの一つです。涼しい室内へ置く鉢花と同じ扱いにするのではなく、屋外の落ち着いた場所に根付かせることが適しています。 6 8
見分け方
出発点となるのは扁平な塊茎で、年を重ねるとかなり幅が広くなる場合があります。淡紫桃色、ときに白色の花が、晩夏から秋に葉より先、または葉と同時に現れます。花弁が後方へ反り返る姿は、シクラメン類に特徴的です。 8 5
葉も大切な識別点です。淡い色の斑紋が入り、三角形や裂片のある形で、キヅタの葉を思わせます。秋から冬の間は観賞できますが、塊茎が夏の休眠に入る頃には地上から姿を消します。 6 8
開花後、花柄が巻き込んで種子を地面近くへ運ぶことがあります。庭を掘り返さずにおくとゆっくりこぼれ種で増え、時間をかけて木の根元に控えめな群落をつくります。 5 9
分類と学名
園芸上の違いを確かめる基準は、シクラメン属の受容種名Cyclamen hederifoliumです。寒さに弱い花店のCyclamen persicumや、主に冬の終わりに咲くCyclamen coumと混同しないことが大切です。 2 4
種まで確認すると、栽培場所の判断も変わります。店頭の「シクラメン」には涼しい温室が必要なものがありますが、シクラメン・ヘデリフォリウムは温帯の屋外で根付き、自然に増えることがあります。名前の違いが、そのまま栽培条件の違いにつながります。 6 5
白花の型や非常に明るい葉の型も、同じ種から選抜されたものです。花や葉の見た目が変わっても、生活環や毒性、塊茎を扱う際の注意は変わりません。 8 7
「ナポリ」という呼び名から、一年中の暖かさを必要とすると思う必要はありません。涼しい季節に活動し、夏は休む地中海性のリズムに従います。夏は乾き、冬は明るくなる落葉樹の下で育ちやすいのは、この季節の切り替わりによります。 2 5
栽培環境
落葉樹の根元など、半日陰から明るい日陰が適しています。秋冬の光を利用して生育し、樹冠が茂ったり夏の気温が高くなったりすると、より乾いた状態で休眠できます。 5 6
腐植があり、水はけのよい土を好みます。重い土をスコップで耕すより、落ち葉の層がある場所が適しています。根付いた後の度重なる移動は苦手です。塊茎が落ち着いて育つ時間が必要で、実生苗の生長にも年月がかかります。 9 5
植える際は塊茎の上下を確かめ、深く埋めすぎないようにします。締まった土では細かい砂利や完熟堆肥で排水を改善しますが、水辺の多年草のように多くの水を与える栽培には向きません。 6 8
植え付け後は、あまり手を加えないことが良い管理になる場合もあります。落葉樹の葉が土を覆い、種子が塊茎の近くに置かれ、幼苗がゆっくり現れます。毎年の掘り返しは、長く続く群落を損ないます。 5 9
庭での利用
持ち味を生かせるのは明るい林床です。ハシバミの根元、木陰の小道の縁、涼しいロックガーデン、低木の下の斜面などに向きます。異なる季節に見頃を迎えるヘレボルス、落葉性のシダ、イカリソウ類、スノードロップともよく合います。 5 9
一株だけでは繊細に見えても、落ち着いた群落になると、淡紫桃色の花の広がりに続いて斑入り葉の模様が現れます。すぐに完成する店頭の鉢花のような効果よりも、年単位の変化を見込んで植える植物です。 8 6
幅広く水はけのよい浅鉢でも育ちますが、地植えのほうが環境は安定しやすくなります。鉢では塊茎が暑さ、過湿、頻繁な取り扱いの影響を受けやすく、これらが失敗の原因になります。 5 9
毒性と取り扱い
ほかのシクラメンと同じく、Cyclamen hederifoliumはテルペン系サポニンを含み、特に塊茎に多く含まれます。ASPCAはシクラメンを猫と犬に有毒とし、流涎、嘔吐、下痢が起こり得るとしています。塊茎の大量摂取は重症につながることがあります。 7 6
危険性で注意したいのは、塊茎をかんだり、掘り上げたり、食用の地下器官と取り違えたりする場面です。見るだけで危険という意味ではありません。土を掘る犬や小さな子どもが近づく場所では、特に気を配る必要があります。 7 8
こうした注意を守れば、庭での観賞価値が損なわれるわけではありません。遊び場、菜園、食用植物を摘む場所を避けて植えることが大切です。林床を飾る観賞植物として扱い、食料となる植物とは区別します。 9 5
動物が塊茎を掘り上げたりかじったりした場合は、葉を少し食べた場合と同じには扱えません。サポニンは塊茎に集中しています。植物を確認し、食べた量を推定して、獣医師や適切な中毒相談機関へ連絡してください。 7 6
主な参考文献
- ウィキデータ、Cyclamen hederifolium
- キュー王立植物園、Plants of the World Online、Cyclamen hederifolium
- World Flora Online、Cyclamen hederifolium
- 国際植物名索引、Cyclamen hederifolium
- 英国王立園芸協会、Cyclamen hederifoliumの検索結果
- ノースカロライナ州立大学エクステンション、Cyclamen hederifolium
- ASPCA、シクラメンの毒性情報
- ウィキペディア・英語版、Cyclamen hederifolium
- Floralens、紫色の花のセレクション
植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。


