メマツヨイグサ (Oenothera biennis, L.)

メマツヨイグサ(Oenothera biennis)はアカバナ科の二年草です。初年はロゼットをつくり、翌年にはレモン色の花をつける高い花茎を伸ばします。夕方に開く花には夜行性の送粉昆虫や早朝のハチが訪れ、種子は鳥の餌になります。

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学名Oenothera biennis
属Oenothera
目Myrtales

メマツヨイグサ と Evening primrose

基本情報
毒性
注意 : 人(子どもを含む) · 無毒 : 猫 と 犬 · 要確認 : 馬
管理の難易度
低い
植物タイプ
二年草 · 宿根草 · 野草 · 屋外植物 · 送粉者を呼ぶ植物
葉の性質
落葉
寿命
二年草
自生環境
乾いた草地、斜面、荒れ地、コテージガーデン、黄色い花壇、水はけのよい縁植え、日当たりのよい自然風の植栽。
季節性
開花期
夏秋
生育
休眠
冬季休眠
増やし方
種子
気候と水やり
耐寒性
水やり
ごく少量
少なめ
普通
多め
非常に多い
耐乾性
はい
用土
土壌タイプ
水はけのよい土, 砂質土, 壌土
光と置き場所
日照条件

日なた

屋外
日なたのボーダー, 草地, 野生化区域, コテージガーデン
形態
高さ60–150 cm株張り30–60 cm
葉
緑
花
黄
樹形・草姿
メマツヨイグサ (Oenothera biennis):原産地と利用法 — 樹形・草姿 1

基本情報

メマツヨイグサ(Oenothera biennis L.)は、夕方に黄色い花を開くアカバナ科の二年草です。荒れ地や斜面、日当たりのよい乾いた庭に向く性質を備えています。 1 8

学名の種小名biennisは「二年生」を表し、初年のロゼット、翌年の花茎という生活環をよく示しています。POWO、WFO、IPNIはいずれもこの二名法による学名を認めています。 2 3 4 11

カナダとアメリカ合衆国を原産地とする二年草、または短命な多年草としてNC Stateは紹介しています。淡黄色の花は夕方に開き、暑くなる前の朝にも見られます。 5

黄色い花の中でも、ルドベキアのように色の面をつくる植物ではありません。細く立ち上がる茎に夕暮れの黄色を添え、夜に活動する送粉昆虫や水やりを控えた庭と結びつく姿が魅力です。 8 5

花が開く時刻を考えて植えると、この植物をより楽しめます。夕方に眺めるテラスや小道のそばなら開花が目に入りやすく、昼にしか見ない花壇の奥では魅力が伝わりにくくなります。色だけでなく、庭の時間の移ろいを見せる花です。 8 5

見分け方

初年に目立つのは、淡緑色からオリーブ色の披針形の葉が広がるロゼットです。雑草と思って抜いてしまうと、翌年の花を見る機会を失います。 5

翌年には直立する茎が伸び、ときに赤みを帯びて高さ1.5 mに達します。四枚の花弁をもつレモン色の花が茎頂の円錐状の花序につき、主に夕方に開きます。 5

ほのかな香りをもつ花には夜間のガが、早朝にはハチが訪れます。NC Stateは種子が鳥を引き寄せることや、マツヨイグサ属に特化したハチとの関係も挙げています。 5

整った小花の印象よりも、野の草らしい姿が持ち味です。低い花壇では花茎が大きすぎることもありますが、斜面や自然風の植栽では素直な縦の線を加えます。 8 7

分類のポイント

分類上の受容名はOenothera biennis L.です。同属のヤマモモソウ(Oenothera lindheimeri)や、背の低い種類、ピンク色の園芸的な近縁種と混同しないことが大切です。 2 3 9

マツヨイグサ属には夕方に花を開く種類が複数あり、四枚の花弁や薄暮に活動する送粉昆虫との関わりがよく見られます。ただし、草姿や生活環は種ごとに異なります。 7 5

月見草油という呼び名は種子や抽出物の利用を指します。種類を確かめていない庭の植物を食べる勧めではなく、庭では主に観賞用と野生動物のための植物として扱います。 7

メマツヨイグサを種として見分ける際は、黄色い花、夕方の開花、二年草のロゼット、高くなる花茎を組み合わせて確認します。「マツヨイグサの仲間」という大まかな呼び方だけでは、これらの特徴が曖昧になります。 8 1

ガウラと呼ばれる園芸植物も現在はマツヨイグサ属に含まれますが、本種とは姿が異なります。メマツヨイグサは黄色い花の二年草で、ヤマモモソウは乾いた花壇に白やピンクの花を添える植物です。 2 3 9 10 11

栽培

育てるうえでの基本は日光と排水性です。NC Stateによれば日なたから半日陰で育ち、乾燥に強い一方、水のたまらない土が必要です。 5

種をまくか、こぼれ種から出た苗をいくつか残して育てます。ロゼットを見分け、翌年に花茎を伸ばせる場所を確保しないと、開花前に株を失ってしまいます。 5 8

肥沃すぎる土では茎が高くなり、風で倒れやすくなります。乾いた控えめな環境では過剰に茂りにくく、自然な草姿を保ちやすいうえ、手入れも少なく済みます。 5

広がりを抑えたいときは種子がすべて散る前に茎を切ります。鳥の餌を残したり斜面に自然に増やしたりしたい場合は、いくつかの蒴果を熟させます。管理の程度に合わせて選びます。 5 8

こぼれ種の苗を選んで残す管理が適しています。配置のよいロゼットだけを残し、余分な苗を抜くと、花を絶やさず植栽の形も保てます。同じ位置に定着する多年草と同じ扱いにしないほうが管理しやすい植物です。 5 8

利用

通り道沿いの乾いた縁植え、斜面、花のある草地、軽やかな黄色の植栽、ガの訪れる花壇など、夕方に楽しむ庭に向いています。 8 5

ネペタ、ノコギリソウ、ルドベキア、イネ科の観賞植物、サルビアなど、日なたを好む植物と組み合わせられます。少し野性的な姿と、株ごとに変わる高さを受け止める隣の植物を選びます。 8

小さな庭では、面を覆わせるより点景に使うとよいでしょう。花茎が一、二本あるだけで黄色が目を引きます。こぼれ種の苗を多く残しすぎると、縁植えが乱れやすくなります。 5

昆虫には花蜜を、鳥には種子を供給します。また、一日のうち特定の時刻に開く花を観察できるため、生き物や開花の仕組みを学ぶ題材にもなります。 5

高い茎が邪魔にならない花壇の後方、やせた斜面、丈の低い草地、少し自由に育てる庭の一角が適所です。肥沃で水の多い土では大きくなりすぎることがあり、控えめな土では夕方の開花と草姿の釣り合いがとりやすくなります。 5

注意点

犬と猫に対する重大な毒性は挙げられていませんが、馬への影響は記録が不十分です。NC Stateも特定の毒性警告より、野生動物への価値と花の特徴を中心に紹介しています。 5 2

食用や抽出物の利用では、まず確実な同定が必要です。月見草の抽出物を使うことと、庭の株をそのまま食べることは同じではありません。蒴果を思いつきで食べ物にしないでください。 7

園芸上、特に気をつけたいのは自然実生による広がりです。よい位置の一株は魅力的でも、あちこちに残すと低い植物と競合し、花壇の構成を崩すことがあります。 8 5

二年草の生活環と自然風の姿を受け入れられるなら、メマツヨイグサは日なたに黄色を添える選択肢です。花を見るためには、ロゼットを早く抜きすぎないことが何より大切です。 8 5

主な参考文献

植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。