シュルンベルゲラ属 (Schlumbergera, )
シュルンベルゲラ属(Schlumbergera)は、冬に咲くクリスマスカクタスを含むサボテン科の属です。砂漠ではなく湿潤な森林に着生し、冬の花と、花後に茎節を使って容易に増やせることから室内で栽培されています。
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基本情報
シュルンベルゲラ属(Schlumbergera)は、クリスマスカクタスと呼ばれる植物を含む属です。流通株は園芸交雑種であることが多く、花後に挿し木で増やす植物を指す場合も、特定の種より属として捉えるのが適切です。 ↗ ↗
POWO、WFO、IPNIはいずれも、Schlumbergera をサボテン科(Cactaceae)の属として認めています。湿潤な森林に着生するサボテンであり、乾いた強い日差しの下で育てる砂漠のサボテンとは性質が異なります。 ↗ ↗ ↗
12月に挿し木をする場合は、開花が終わったか終わりに近づいた健康な株を選び、挿し始めをやや乾かし気味にします。肉厚な茎節は早く水を与えすぎると腐りやすく、この短い乾燥期間がその性質に合っています。 ↗ ↗
室内では冬の季節感を楽しめる植物です。桃色、赤、白、橙、紫の花を咲かせますが、栽培の成否を左右するのは、穏やかな光、水はけ、水やりの間隔です。 ↗
見分け方
目立つ本来の葉はなく、緑色で平たい茎節が関節状につながります。縁に歯状の突起をもつものもあり、年数とともに垂れ下がります。花は茎節の先端につきます。 ↗ ↗
筒状の花は左右非対称であることが多く、花被片が段状に重なります。クリスマスカクタスとサンクスギビングカクタスの交雑種はよく似ていますが、茎節の形と開花期が区別の手がかりになります。 ↗
健康な株の茎節は張りがあり、しわや半透明の部分がありません。頻繁な水やりの後に柔らかくなれば根の酸素不足が疑われます。しわは水不足のほか、すでに根を失った場合にも現れます。 ↗ ↗
姿とともに生育のリズムも見ます。花後に休むこと自体は不調ではなく、次の新芽が動く前に、より穏やかな管理を必要としている状態です。 ↗
分類のポイント
属の階級での受容名は Schlumbergera Lem. です。クリスマスカクタスという呼称だけでは、S. truncata や S. x buckleyi のどちらかに特定できず、属名で扱うのが妥当です。 ↗ ↗
「クリスマスカクタス」「サンクスギビングカクタス」「イースターカクタス」といった流通名には、近縁の複数の分類群が混在することがあります。種を確定できないクリスマスカクタスは、Schlumbergera 属として扱えます。 ↗ ↗
「サボテン」という言葉だけで管理を決めないことが大切です。森林性のサボテン科植物にも通気性のよい用土は必要ですが、砂漠性の種類が耐える強い日差しや極端な乾燥まで同じように与えるわけではありません。 ↗
この違いを理解すると、熱くなる窓ガラスのすぐ後ろに置き、極端に乾かしてから水を与え、冬の花を得る前に茎節を失うという典型的な失敗を避けやすくなります。 ↗
栽培
栽培には明るい間接光、有機質を含む水はけのよい用土、底穴のある鉢、控えめな水やりが向いています。用土が部分的に乾いてから水を与え、滞水させません。 ↗ ↗
挿し木では数個の茎節を切り取り、乾かしてから植えます。この最初の短い乾燥期間に切り口が癒合し、腐敗の危険を抑えられます。 ↗
開花には季節のリズムも関わります。長くなる夜、涼しくなる気温、つぼみの時期に鉢をあまり動かさないことが大切です。水分や光の急変でつぼみが落ちる場合があります。 ↗
花後は水やりを少し減らし、生長が再開したら元の管理に戻します。一年中同じように扱うより、この穏やかな変化に合わせます。 ↗
水やりの目安として最も頼りになるのは、用土に触れた感触です。表面が乾いただけでは不十分な場合があり、内部も乾き始めているかを確かめます。ただし、何週間も粉状に乾かし続けません。大きな装飾用の鉢カバーより、小さな底穴つきの鉢と通気性のよい用土のほうが管理しやすくなります。 ↗
花後の休息は病気ではありません。株が目立った動きを見せず、新しい茎節が少なくなり、水の必要量も減ることがあります。先端に緑の新芽が現れ、根が再び十分に吸水し始めたら、少しずつ水やりを戻します。 ↗
利用
主な用途は冬の室内観賞です。強い日差しの当たらない明るい窓辺、吊り鉢、卓上の鉢、挿し木の贈り物に向き、温室がなくても華やかな花を楽しめます。 ↗ ↗
挿し木を分け合う楽しみもあります。最初に乾燥させる手順を守れば、数個の茎節から丈夫な新しい株を育てやすい植物です。 ↗
飾る際は単独か、落ち着いた組み合わせにすると扱いやすくなります。冬の行事の時期に水の抜けない鉢カバーや湿った寄せ植えを多用すると、寒さ以上に株を失う原因となることがあります。 ↗
動物のいる家庭でも扱いやすい点があります。ASPCAは Christmas cactus を犬と猫に非毒性としていますが、茎節を食べさせることは避けます。 ↗
適した置き場所は、居間で最も暖かい地点よりも、明るく穏やかな室温の場所です。暗すぎる北向きの窓辺ではつぼみが少なく、夏の南向きの大窓では茎節が焼けます。その中間の条件なら、健やかな色を保ち、より安定して開花します。 ↗
注意点
安全上の注意度は低い植物です。ASPCAは犬と猫に非毒性と分類しており、主な懸念は、動物が茎節を大量にかじった場合の消化器の不快感です。 ↗
栽培面で注意したいのは、水の与えすぎ、底穴のない鉢、固まった用土、ガラス越しの直射日光です。これらは落蕾、茎節のしわ、根腐れを招きます。 ↗ ↗
弱った株から挿し穂を取ることも避けます。花後の健康な株は切り口が治りやすく、状態のよい茎節を得やすくなります。 ↗
乾燥の程度を取り違えないことが大切です。挿し穂の茎節は植える前に乾かしますが、栽培中の親株には規則的な水分管理が必要です。長く乾きすぎればしわになり、空気のない湿った状態では腐ります。 ↗ ↗
立て直しの第一歩は小さく始めます。たまった水を捨て、底穴を確認し、数日待ってから控えめに水を与えます。開花中に急いで大きく植え替えることが、最初の解決策となる場合は多くありません。 ↗
クリスマスカクタスを属として捉えるときの基準は Schlumbergera です。挿し穂を乾かすこと、穏やかな光、森林性サボテンに合った管理を組み合わせます。 ↗ ↗
主な参考文献
植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。


