European Michaelmas daisy (Aster amellus, L. 1753)

Aster amellus はヨーロッパから西シベリア、コーカサスに自生するキク科の株立ち性多年草です。晩夏から秋に黄色い中心をもつ淡紫〜紫色の頭花を咲かせ、送粉昆虫が盛んに訪れます。乾燥草地や花壇に適し、毒性は知られていませんが、うどんこ病には注意が必要です。

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学名Aster amellus
属Aster
目Asterales

European Michaelmas daisy と Italian aster

基本情報
毒性
無毒 : 人, 猫, 犬 と 馬
管理の難易度
低い
植物タイプ
宿根草 · 花を楽しむ多年草
葉の性質
落葉
寿命
多年草
原産国
フランスイタリアドイツオーストリアポーランドロシア
自生環境
水はけのよい石灰質の乾燥草地、暖かな林縁、日当たりのよい斜面
季節性
開花期
夏秋
生育
休眠
冬季休眠
生育速度
6/10
成熟までの期間
種まきの翌年から開花
増やし方
株分け, 種子, 挿し木
気候と水やり
温度
耐寒性
耐風性
良好。茎は丈夫だが、肥沃な土で伸びた株には支柱を添える
湿度
40–60 %
水やり
ごく少量
少なめ
普通
多め
非常に多い
耐乾性
はい
用土
土壌pH
土壌タイプ
水はけのよい土, 石灰質土
塩類土壌
耐えられない
光と置き場所
日照条件

日なた

屋外
花壇, 日なたの花壇, 霜の当たらないロックガーデン
鉢
コンテナ
形態
高さ30–70 cm株張り30–45 cm
葉
緑
Aster amellus:原産地と利用法 — 葉 1
Aster amellus:原産地と利用法 — 葉 2
Aster amellus:原産地と利用法 — 葉 3
Aster amellus:原産地と利用法 — 葉 4
Aster amellus:原産地と利用法 — 葉 5
花
紫青
Aster amellus:原産地と利用法 — 花 1
Aster amellus:原産地と利用法 — 花 2
Aster amellus:原産地と利用法 — 花 3
Aster amellus:原産地と利用法 — 花 4
Aster amellus:原産地と利用法 — 花 5
果実
Aster amellus:原産地と利用法 — 果実 1
Aster amellus:原産地と利用法 — 果実 2
Aster amellus:原産地と利用法 — 果実 3
Aster amellus:原産地と利用法 — 果実 4
Aster amellus:原産地と利用法 — 果実 5
樹形・草姿
Aster amellus:原産地と利用法 — 樹形・草姿 1
Aster amellus:原産地と利用法 — 樹形・草姿 2
Aster amellus:原産地と利用法 — 樹形・草姿 3
Aster amellus:原産地と利用法 — 樹形・草姿 4
Aster amellus:原産地と利用法 — 樹形・草姿 5
樹皮
緑
Aster amellus:原産地と利用法 — 樹皮 1
Aster amellus:原産地と利用法 — 樹皮 2

世界の分布

Aster amellus はヨーロッパ中部・南部・東部から西シベリア、コーカサスに自生します。フランスでは東部と南部の石灰質の斜面に見られ、複数の地域で法的保護を受けています。観賞用として広く栽培され、自生域をはるかに越えて庭植えされています。

  • 原産6
  • フランス本土
  • イタリア
  • ドイツ
  • オーストリア
  • ポーランド
  • ロシア(コーカサス・西シベリア)

六角形:植物が見られる地域。緑の点:原産分布域。1

名前と由来

Aster amellus L. は 1753年 に記載されたキク科アスター属の株立ち性多年草です。種小名 amellus は古いラテン語の花の名で、ウェルギリウスが『農耕詩』で草地の花に用いた語をリンネが採用しました。聖ミカエル祭にちなむ欧州の呼称でも知られています。 1 4

花壇では 晩夏から秋の花 として親しまれます。ほかの多年草の花が終わるころ、黄色い中心を囲む 淡紫〜紫色 の頭花が開きます。耐寒性があり育てやすく、季節の遅い時期に訪れる送粉昆虫にも利用されます。 2 3

見分け方

直立して分枝する茎が 30〜70 cm の株を作ります。茎は丈夫でやや ざらつき があり、葉は互生し、長楕円形からへら形です。触ると粗く、明瞭な葉柄がないことも、ほかの園芸アスターとの識別に役立ちます。 3 5

見分けるうえで特に目立つのは頭花です。直径 3〜5 cm で、鮮黄色の中心 を淡紫〜紫色の舌状花が取り囲みます。キク科らしい放射状の構造を茎頂につけ、その姿からフランス語では「キリストの目」に相当する名もあります。 4 2

株元はまとまりを保ち、周囲へ侵出する地下茎を伸ばしません。晩夏から秋に数週間咲き続ける性質と、このコンパクトな草姿が、北米由来の大型の秋咲きアスターとの違いです。 5 7

分類と学名

Carl von Linné が1753年に Aster amellus L. として記載しました。アスター属は大きく再編され、北米産の多くは別属へ移されましたが、ヨーロッパ産の本種は狭義の Aster に残っています。主な亜種名と異名には以下があります。

  • Aster amellus subsp. amellus(植物学上の名前)
  • Aster amellus subsp. bessarabicus (Bernh. ex Rchb.) Soó(植物学上の名前)
  • Aster amellus subsp. ibericus (Steven ex M.Bieb.) Avetisyan(植物学上の名前)
  • Aster amellus subsp. scepusiensis (Kit. ex Kanitz) Dostál(植物学上の名前)
  • Aster bessarabicus Bernh. ex Rchb.(植物学上の名前)

受容された学名 Aster amellus が同定の基本になります。King George や Veilchenkönigin は園芸上の選抜を表す名前で、独立した種や植物学上の亜種を意味するものではありません。 1 6

生育環境と分布

ヨーロッパ中部・南部・東部から 西シベリア とコーカサスまでが自生域です。石灰質の乾燥草地、暖かな林縁、日当たりのよい丘陵に生え、水はけがよく石灰分の比較的多い土壌に適応しています。 1 7

乾燥草地の植物らしく、強い光を好み、冬に土の中へ水が滞留する環境を苦手とします。排水のよい用土 を選ぶことが庭植えの基本であり、夏の乾燥に耐える性質にもつながっています。 2 3

フランス では東部と南部の石灰質の斜面に自生しますが、生育環境の消失に伴って減少し、複数の地域で 法的保護 を受けています。園芸店の株は野生から採取したものではなく、園芸品種として増殖されたものです。 7 5

生活環と繁殖

冬には地上部が枯れ、春に株元から芽吹く 宿根草 です。実生では 2年目 から晩夏〜秋に花が咲き、根づいた株はその後も毎年開花を繰り返します。 3 5

遅い時期の頭花にはミツバチ、マルハナバチ、チョウが訪れ、受粉を助けます。ほかの花が少ない季節の 花蜜源 となることが生態的な価値です。花後には冠毛のついた小さな乾いた 痩果 をつけ、風による散布に役立ちます。 4 7

庭では春の 株分け が主な増殖法で、2〜3年ごとに行うと中心の衰えた株の更新にもなります。発芽前に低温を必要とすることが多い 種まき や春の茎の挿し木も可能です。ただし実生は親の花色を忠実に受け継がないため、園芸品種の特徴を保つには株分けが確実です。 2 5

利用と注意点

現在の用途は主に 観賞用 です。日なたの花壇、縁取り、ロックガーデンに植えられ、遅い開花期と蜜源としての価値が好まれます。セダム、エキナセア、ルドベキアと組み合わせると、乾燥にも耐える季節の終わりの花壇になります。 2 3

本種には 毒性が知られていません。猫、犬、馬に危険な植物として挙げられておらず、人の中毒徴候も記録されていません。動物の出入りする庭でも、特別な毒性の懸念が小さい多年草です。 5 7

栽培で注意したいのは うどんこ病 です。風通しが悪い場所や葉が湿る環境では白い粉状の菌が葉を覆います。株間を空け、株元に水を与え、花壇の通風と 十分な日照 を確保すると発生を抑えやすくなります。 3 2

品種と似た植物

市販の選抜系統は別々の種ではありません。King George は大輪の青紫色で広く流通し、Veilchenkönigin、Rudolf Goethe、Rosa Erfüllung、Sonia は舌状花の色や草姿で選抜された品種です。購入時には品種名、株の勢い、花色を確認するとよいでしょう。 2

取り違えやすい近縁植物には次のものがあります。

  • Symphyotrichum novi-belgii:より背が高く、ひこばえで広がる。
  • Symphyotrichum novae-angliae:大きな直立株を作る。
  • Aster alpinus:より低く、春に開花する。

侵出する地下茎がない コンパクトな株、ざらつく葉、季節の終わりに開く黄色い中心と淡紫色の頭花が、本種を確かめる際の重要な組み合わせです。名前だけでなく、これらの形態と開花期を併せて確認します。 3 1

主な参考文献

よくある質問

毒性はありますか?

Aster amellus は ASPCA で猫、犬、馬に有毒な植物として挙げられておらず、人の中毒症状も記録されていません。庭では安全性の高い観賞用多年草と考えられています。

いつ花が咲きますか?

晩夏から秋に数週間かけて咲きます。9月末の聖ミカエル祭のころに咲くことが、Michaelmas daisy という呼び名の由来です。

葉が白くなるのはなぜですか?

白い粉状の付着物はうどんこ病です。風通しの悪さや葉の湿りが発生を助長します。株間を空け、株元に水を与え、日当たりと通風を確保します。

北米原産の秋咲きアスターとの違いは何ですか?

Aster amellus は低くコンパクトにまとまり、地下茎で広がりません。Symphyotrichum 属の北米産アスターは背が高く、ひこばえで広がるものが多くあります。黄色い中心と淡紫色の頭花も目印です。

送粉昆虫は訪れますか?

はい。ほかの花が少なくなる時期に、ミツバチ、マルハナバチ、チョウへ花蜜と花粉を供給します。

株分けはどう行いますか?

中心がまばらになったら、2〜3年に一度、春に分けます。外側の元気な部分を日当たりのよい水はけのよい場所に植え戻すと、比較的速く活着します。

フランスでは保護されていますか?

東部や南部の石灰質の斜面に自生し、複数の地域で法的に保護されています。園芸用の株は野生採取ではなく、園芸品種の増殖によって供給されます。

似ている植物

植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。