球根ベゴニア (Begonia × tuberhybrida, )
球根ベゴニア(Begonia × tuberhybrida)はシュウカイドウ科ベゴニア属の球根性園芸交雑群です。夏の大きな一重や八重の花を楽しむため、鉢、プランター、吊り鉢や明るい日陰の花壇で栽培されます。観葉性のベゴニアとは異なり、春に植える塊茎をもち、冬は乾燥させて凍結しない場所で休ませます。
続きを読む球根ベゴニア, Tuberous begonia と Begonia Tuberhybrida Group
間接光の当たる場所か、日陰になる部屋に置きます。
明るい半日陰か朝夕の穏やかな日差し。焼けつく直射日光は避けます。


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世界の分布
野生種ではなく園芸交雑群です。温帯を中心に世界各地で栽培され、冬は凍結を避けて管理されます。交配の背景にはアンデス産のベゴニア属植物があります。
基本情報
球根ベゴニア (Begonia × tuberhybrida)は、シュウカイドウ科ベゴニア属の園芸交雑群です。単一の自生域をもつ野生種ではなく、交配によって生まれた、大輪の花と休眠する塊茎を備える庭園用ベゴニアをまとめる名称です。 1 4
左右非対称の葉、多肉質の茎、分かれて咲く雄花と雌花はベゴニア属に共通します。属全体には熱帯・亜熱帯原産の植物が含まれますが、球根ベゴニアは塊茎の植え付けや夏のベランダ栽培に向く群として区別されます。 5 6
流通名には Tuberous begonia や Begonia Tuberhybrida Group があります。いずれも園芸上のまとまりを表し、植物誌に記載される一つの野生種と同じ意味の二名法名ではありません。 1 7
見分け方
最も確かな目印は、しばしば扁平でくぼみをもつ 塊茎 です。春にくぼんだ面を上にして軽い用土へ植え、薄く覆います。若い芽は多肉質で折れやすいため、霜の心配がなくなってから徐々に外へ慣らします。 2 7
葉の非対称性、多肉質の茎、一株に雄花と雌花がある点は属の特徴です。レックス系や木立性のベゴニアとの大きな違いは生活のリズムです。季節の終わりに地上部が枯れ、次の生育は塊茎から始まります。 6 4
花は一重、半八重、八重があり、シリーズによって直立または下垂します。白、黄、橙、桃、赤と多彩です。ベランダでは下垂性は吊り鉢に、コンパクトなタイプは鉢植えや涼しい花壇に使われます。 1 7
植え付けと栽培
大輪の花を長く楽しむには 明るい半日陰 が適します。東向きや西向きのベランダなど、穏やかな日差しが3〜5時間当たる環境が目安です。焼けつく日差しは葉を傷め、花をしおれさせ、鉢の乾燥を早めます。 2 1
用土には豊かな腐植と水はけの両方が必要です。開花期は定期的な水やりを好みますが、受け皿の水や締まった土で塊茎が腐りやすくなります。表面が乾き始めたら水を与え、余分な水を十分に排出させます。 2
風への対策も欠かせません。茎は柔らかく、花が重くなることもあり、吹きさらしの吊り鉢では傷みやすくなります。風を避ける場所、安定したプランター、咲き終わった花の除去が観賞期間を延ばします。 1
寄せ植えでは水分と光の条件をそろえます。 フクシア 、インパチェンス、ヒューケラは涼しく適度に湿る環境を共有できますが、ラベンダー、ガウラ、多肉植物とは水やりがかみ合いません。乾いた根鉢と水浸しの受け皿を急に行き来する管理も避けます。 1 2
塊茎の冬越し
冬越しの基本は 凍結を避けること です。冷え込みとともに葉が黄色くなり、生育が鈍ったら水を減らします。その後、塊茎を掘り上げるか鉢ごと取り込みます。保存前にゆっくり乾かし、湿ったまま密閉しないようにします。 2 7
保存中は触って状態を確認します。よい塊茎は硬さを保ち、軟化も極端な干からびもありません。涼しく凍らない場所で、乾いた通気性のある資材を使うとカビを抑えられます。春には硬く、芽が確認できる塊茎を使います。 1
この休眠が、常緑の室内植物として扱うベゴニアとの大きな違いです。夏に花を飾った鉢が冬に空に見えても、直ちに枯死したとは限りません。地上部を失って休むのは球根性の群の通常の周期です。 4
春の芽出しも段階的に進めます。暖かい部屋で早く始めすぎると、外の光が足りない時期に長く弱い芽が伸びます。明るく凍らない場所で始め、屋外へ徐々に慣らすと、茎が締まり、風で折れる危険を減らせます。 1
園芸上の見分け方
ベゴニア属には栽培の異なる群があります。レックス系は根茎と美しい葉、センパフローレンス系は小型の花壇植物、エラチオール系は室内でも楽しむ花鉢です。球根ベゴニアの目印は 塊茎と夏の大輪花 の組み合わせです。 1 4
群の違いは管理にも関わります。レックス系は風の強いベランダで葉を傷め、センパフローレンス系は休眠塊茎として保存する植物ではなく、エラチオール系も秋植え球根と同じ扱いにはできません。他の群へ栽培方法をそのまま当てはめないことが大切です。 2
Nonstop、Illumination、Picotee、Pendulaなどの名称は草姿、色、用途を示す園芸シリーズです。群全体の名称に代わるものではなく、球根性ベゴニア一般としては Begonia × tuberhybrida という園芸群に含めて扱われます。 1 8
毒性
毒性の注意はベゴニア属の情報に基づきます。ASPCAは猫・犬・馬に有毒とし、 可溶性シュウ酸塩 は特に塊茎に多いとしています。植え付けや保存で取り扱う塊茎へ、動物が触れられないようにする配慮が必要です。 3 2
誤食で想定される症状は流涎、嘔吐、口内刺激です。花よりも、かじられた塊茎が主な問題になります。動物の届かない場所へ塊茎を保存し、植え替えで出た残りを片付けることが具体的な予防策です。 3
家庭や公共のプランターでも観賞価値の高い植物ですが、強く焼けつく直射日光を避け、動物が塊茎へ自由に近づけないようにするという二点を守ります。 1 3
子どものいる環境では、花を眺めるとき以上に 植え替えと保存時 に気を配ります。掘り上げた塊茎を机や冬越し用の箱へ置く場合は、名前を明示し、食品と離します。そのような場面は犬がかじりやすくなる機会でもあります。 3
主な参考文献
よくある質問
球根ベゴニアは野生種ですか?
いいえ。球根性ベゴニアの園芸交雑群です。属全体や個々の野生種とは区別します。
塊茎はどちらを上に植えますか?
くぼんだ面を上にして、土を薄くかぶせます。上下を逆にしたり、くぼみに水をためたりすると腐敗しやすくなります。
強い直射日光に耐えますか?
焼けつく直射日光は苦手です。明るい半日陰か穏やかな朝日が当たる場所では花が長もちします。
冬は塊茎を取り込みますか?
寒い温帯では必要です。葉が黄色くなってから、凍らない乾いた場所で保存します。
猫や犬には有毒ですか?
注意が必要です。ASPCAはベゴニア属を猫・犬・馬に有毒とし、可溶性シュウ酸塩は塊茎に多いとしています。
レックスベゴニアとの違いは?
レックスベゴニアは根茎をもち、主に葉を楽しみます。球根ベゴニアは大きな花と休眠する塊茎が特徴です。
似ている植物
植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。




