オオハマボウ (Hibiscus tiliaceus, L. 1753)

オオハマボウ(Hibiscus tiliaceus)はアオイ科の樹木または大型低木で、東アフリカ、東南アジア、オーストララシア、太平洋の熱帯海岸に広く見られます。漏斗形の花は一日のうちに白から濃い紫色へと変わり、内樹皮は古くから綱や伝統的な織物の繊維に利用されてきました。

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学名Hibiscus tiliaceus
属Hibiscus
目Malvales

オオハマボウ, Pūrau, Bourao, Sea hibiscus と Beach hibiscus

Talipariti tiliaceum

基本情報
毒性
一般的なペットには無毒とされますが、種子には注意が必要です。
管理の難易度
中程度
植物タイプ
葉の性質
常緑
寿命
多年草
原産国
仏領ポリネシアニューカレドニアフィジーマダガスカルタンザニアオーストラリア
自生環境
砂浜、海岸砂丘、マングローブの林縁、河川や湖の岸辺。標高800 mまで。
季節性
開花期
夏秋
収穫期
秋
生育
休眠
休眠しない
生育速度
8/10
成熟までの期間
挿し木では初年から、実生では2〜3年で開花します。
増やし方
種子, 半硬枝挿し
気候と水やり
温度
耐寒性
耐風性
耐風性は良好で、活着後は海岸の防風林に利用されます。
湿度
60–90 %
水やり
ごく少量
少なめ
普通
多め
非常に多い
耐乾性
はい
用土
土壌pH
土壌タイプ
砂質土, 水はけのよい土
塩類土壌
耐えられる
光と置き場所
日照条件

日なた

朝か夕方を中心に、1日数時間の直射日光に当てます。

日なたを好みます。
室内
サンルーム, 温室
屋外
海岸庭園, 広い庭
鉢
大鉢, 底穴のある鉢
形態
高さ300–1500 cm株張り300–800 cm
葉
緑紫
花
クリーム黄ピンクオレンジ赤大きさ8–14 cm
果実
茶
樹形・草姿
オオハマボウ (Hibiscus tiliaceus):原産地と利用法 — 樹形・草姿 1
樹皮
緑茶

世界の分布

Hibiscus tiliaceusの正確な起源は不明ですが、現在は旧世界の熱帯海岸のほぼ全域に分布し、熱帯・亜熱帯の各地で帰化しています。在来、帰化、局地的な侵略的植物という位置づけは地域によって大きく異なります。

  • 原産6
  • 移入3
  • 侵略的1
  • フランス領ポリネシア
  • ニューカレドニア
  • フィジー
  • マダガスカル
  • タンザニア
  • オーストラリア
  • ハワイ
  • プエルトリコ
  • ニュージーランド
  • フロリダ

六角形:植物が見られる地域。緑の点:原産分布域。1

基本情報

オオハマボウ(Hibiscus tiliaceus L., 1753)は、熱帯の海岸に広く分布するアオイ科の樹木または大型低木です。タヒチではpūrau、ニューカレドニアではbourao、レユニオンではmahot bord de merと呼ばれます。 1 2

2001年にPaul Fryxellはこの種と近縁の21種を、新設したTalipariti属へ移しました。そのためTalipariti tiliaceumという名も近年の文献に見られますが、POWOはHibiscus tiliaceusを受容名としており、Hibiscusの名が現在も広く使われます。 1 7

タヒチ語のpūrauは、古いポリネシア語のfauに由来します。葉を指すraufau、開いた花を指すpuāfauなどの語にもつながります。英名のSea hibiscus、Beach hibiscusも、海岸に多い生育環境をよく表しています。 7 8

見分け方

低い枝が絡むように広がり、滑らかな淡灰色の樹皮をもつ姿が特徴です。野生株は通常高さ6〜15 mになり、幹の直径は40 cmを超えることがあります。島の一部の集団では高さ20 mに達します。 7 5

互生する心形の葉は長さ3〜20 cmで、葉柄は6〜17 cmです。基部から5〜9本の葉脈が放射状に伸び、種小名tiliaceusの由来となったシナノキ属Tiliaの葉を思わせます。表面は濃緑色で滑らか、裏面は淡く、毛を帯びることがあります。 7 3

花を観察すると、一日花という性質がよく分かります。午前9時ごろに開いて午後4時ごろに閉じ、朝の白〜淡黄色から桃色、橙色、濃い紫色へ変わって夕方に落ちます。中心が紫色の花もあります。この変化により、同じ木で複数の花色が見られます。 3 6

分類のポイント

アオイ科に置かれるこの種の受容名は、POWOではHibiscus tiliaceus L., 1753です。広く使われる異名Talipariti tiliaceum (L.) Fryxell, 2001は、Paul FryxellがHibiscusから21種を分けた分類に由来します。その後の分子系統研究では、このグループの単系統性が確認されています。 1 7

区別したい近縁種に、カリブ海地域のHibiscus elatus Sw.と、日本の海岸に育つハマボウHibiscus hamabo Siebold & Zucc.があります。前者は英名mahoeを共有し、かつて変種とされたことがありますが、POWOはキューバとジャマイカに固有の別種とします。後者も変種として扱われた時期を経て、別種として区別されています。 1 2

アメリカ大西洋側の集団にはHibiscus tiliaceus subsp. pernambucensis (Arruda) A.Cast.という亜種名があります。独立した亜種とみなされる差異は、広大な汎熱帯分布の中にある地理的変異を示しています。 1

生息地と分布

正確な起源は不明なものの、東アフリカ、東南アジア、オーストララシア、太平洋の熱帯海岸に広く見られます。砂浜、Barringtoniaと接するマングローブの林縁、川岸など、標高800 mまで生育します。砂、泥、泥灰土、石灰質土壌などに適応し、pHの範囲は5〜8.5です。 7 4

塩分に耐えるオオハマボウは、潮風や一時的な冠水に耐えます。根は砂丘の砂を固定し、熱帯海岸の侵食を抑える働きがあります。推定原産域の外でも、フロリダ、プエルトリコ、ヴァージン諸島、ニュージーランドなどに帰化しています。 3 7

ハワイの集団が在来なのか、初期のポリネシア航海者が運んだ「カヌー植物」なのかは議論があります。フロリダではFlorida Exotic Pest Plant CouncilのカテゴリーIIとされ、湿地での侵略性が記録されています。世界全体では分布が広いため、IUCNの評価は低懸念(LC)です。 8 9

伝統的な利用と性質

内樹皮から得られる丈夫な繊維は、タヒチ語でmoreと呼ばれ、綱、敷物、漁網、伝統舞踊の衣装に使われます。ニューカレドニアでは、海水に数日浸してから、スカートや丈夫な綱に編みます。 7

軽い木材は軽構造の建築、家具、船づくり、燃料に利用されます。柔軟な枝を直接地面に挿すと発根し、生きた柵の支柱になります。伝統薬としての用途は地域で異なり、マダガスカルには呼吸器の不調に花の浸出液を使う例、ガボンには葉を鎮静目的で用いる例があります。ニューカレドニアのカナックの伝統では、樹皮を瀉下に、樹液を傷の手当に使ってきました。 7 4

利用可能な毒性データでは、猫、犬、人に対しては無毒とされています。ただし種子には注意が必要です。種子油に含まれるシクロプロペン脂肪酸のマルバル酸とステルクリン酸は、大量摂取時に、とくに家畜で生理的な障害を起こす可能性があります。 10 7

栽培と増やし方

湿潤な熱帯・亜熱帯の日なたでは速く育ちますが、霜には耐えません。一般に示される耐寒性の目安はUSDA 10〜12です。霜が降りる地域では鉢植えにし、明るいサンルームや温室で保護する必要があります。熱帯の温暖な地域では露地で育ちます。 3 4

増殖には種まきと挿し木を用います。蒴果が褐色になる直前に採った種子は、種皮に傷をつけ、温水に24時間浸してからまくと発芽し、発芽率は約50%です。20〜40 cmの半熟枝を使う挿し木は発根が早く、初年から開花します。実生株では開花まで2〜3年かかります。 7

海岸の生け垣や防風植栽には、生きた支柱をつくる方法もあります。長さ2〜3 mの枝を切り、長さの3分の1を土に埋めます。条件がよければ1か月以内に発根し、柵の支柱にも利用できます。 7

品種・類似種・近縁種

国際的な園芸品種登録簿はありませんが、地域の呼称や外観で区別される型があります。タヒチのpūrau ʻopiʻopiは葉と花にひだがあり、pūrau papaは海岸の岩場に育って種子をつくりません。pūrau tōroireは小葉の型です。このほか、紫がかった葉と桃色〜白色の花をもつ観賞型もありますが、正式な国際登録品種とはされていません。 7

見間違えやすいHibiscus elatusは、英名mahoeやTalipariti属に置かれた歴史を共有します。それでも、太平洋ではなくカリブ海地域を原産とする別種です。Hibiscus tiliaceus L.とHibiscus elatus Sw.のように命名者まで示すと、通称による曖昧さを避けられます。 1

野外では、熱帯の海岸、マングローブ、砂質の岸辺と結びつく生育環境が重要な手がかりです。Hibiscus rosa-sinensisは海との特別な結びつきのない観賞用の生け垣として、Hibiscus elatusは海岸性より材木利用で知られ、この点が異なります。

主な参考文献

よくある質問

オオハマボウは猫や犬に有毒ですか?

利用可能なデータでは、Hibiscus tiliaceusは猫、犬、人には無毒とされます。ただし、種子の油にはシクロプロペン脂肪酸が含まれ、注意が必要です。

Talipariti tiliaceumという名前も見かけるのはなぜですか?

2001年、Paul Fryxellはこの種と近縁の21種を新属Taliparitiに移しました。ただしPOWOはHibiscus tiliaceusを受容名としており、Hibiscusの名も広く使われています。

霜の降りる地域でも栽培できますか?

霜に耐えないため、通常の露地栽培は適しません。鉢植えにし、温室や明るいサンルームで保護します。温暖な熱帯地域では露地でも育ちます。

花の色が変わるのはどのような様子ですか?

花の寿命は一日です。朝は白または淡黄色で開き、桃色、橙色、濃い紫色へ変化して、その日の夕方に落ちます。

オオハマボウは侵略的な植物ですか?

フロリダではFlorida Exotic Pest Plant CouncilのカテゴリーIIとされ、湿地での侵略性が記録されています。他地域では位置づけが異なり、問題は主に地域ごとに判断されます。

内側の樹皮は何に使われますか?

タヒチ語でmoreと呼ばれる内樹皮から丈夫な繊維が得られ、綱、敷物、漁網、一部の伝統舞踊衣装に使われてきました。

効率よく増やす方法はありますか?

半熟枝の挿し木は実生より早く発根し、初年から開花する株を得られます。実生株の開花には2〜3年かかります。

似ている植物

植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。