Great Basin bristlecone pine (Pinus longaeva, D.K.Bailey 1971)

Pinus longaevaはカリフォルニア、ネバダ、ユタの高山に固有のマツ科針葉樹です。標高1,800–3,650 mの痩せたドロマイト土壌に疎林をつくります。きわめて遅い成長によって緻密な木材を生み、地球上で知られる非クローン性生物のうち、最も長寿の個体を含みます。

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学名Pinus longaeva
属Pinus
目Pinales

Great Basin bristlecone pine

基本情報
毒性
無毒 : 人(子どもを含む), 猫, 犬 と 動物 · 要確認 : 馬
管理の難易度
低い
植物タイプ
針葉樹 · 樹木
葉の性質
常緑
寿命
多年草
原産国
アメリカ合衆国
自生環境
亜高山帯、しばしば森林限界付近。露出した石灰岩やドロマイトの地盤に生育します。
季節性
開花期
春
収穫期
秋
生育
休眠
休眠しない
生育速度
1/10
成熟までの期間
樹皮の一部だけが生きる典型的な老木の姿になるまで数世紀
増やし方
種子
気候と水やり
温度
耐寒性
耐風性
非常に強く、高地では風が樹形をつくります
湿度
10–40 %
水やり
ごく少量
少なめ
普通
多め
非常に多い
耐乾性
はい
用土
土壌pH
土壌タイプ
水はけのよい鉱物質土, 石灰質土
塩類土壌
耐えられない
光と置き場所
日照条件

日なた

日当たりがよく開けた場所
屋外
霜の当たらないロックガーデン, 地植え
形態
高さ500–1600 cm株張り400–1200 cm
葉
緑
Pinus longaeva:原産地と利用法 — 葉 1
Pinus longaeva:原産地と利用法 — 葉 2
Pinus longaeva:原産地と利用法 — 葉 3
果実
茶大きさ6–9.5 cm
Pinus longaeva:原産地と利用法 — 果実 1
樹皮
茶
Pinus longaeva:原産地と利用法 — 樹皮 1
Pinus longaeva:原産地と利用法 — 樹皮 2
Pinus longaeva:原産地と利用法 — 樹皮 3

世界の分布

Pinus longaevaの分布は、カリフォルニア東部のホワイト山地、パナミント山地、イニョー山地と、ネバダ、ユタ西部にまたがるグレートベースンの一部の山系に限られます。非常に標高の高い場所に集団が点在し、この範囲外での帰化は記録されていません。

  • 原産3
  • アメリカ合衆国(カリフォルニア)
  • アメリカ合衆国(ネバダ)
  • アメリカ合衆国(ユタ)

六角形:植物が見られる地域。緑の点:原産分布域。1

基本情報

Pinus longaeva(Pinus longaeva D.K.Bailey、1971)は、アメリカ西部の一部の山系に固有のマツ科針葉樹です。植物学者Dana K. Baileyが1971年、それまでPinus aristataと同じ分類群とされていたグレートベースンの集団を分け、独立種として記載しました。 1 3

英語のブリスルコーンパインという呼び名を持つマツ属の植物は、Pinus longaeva、Pinus aristata、Pinus balfourianaの3種だけです。いずれもアメリカ西部の山地に分布が限られ、針葉が5本ずつ束になる点を共有します。 3

種小名longaevaはラテン語で「長寿の」を意味します。地球上で年代が確認された非クローン性生物のうち、最古級の個体を含むという、本種を有名にした性質に合った名です。その年代は推定ではなく、年輪の計数によって裏づけられています。 3

見分け方

高地の風に曲げられたずんぐりした樹形は、平地のマツのまっすぐな幹とは大きく異なります。通常の樹高は5–16 mで、非常に古い個体では幹の直径が2 mを超えることがあります。 3

針葉は1束に5本つき、長さは15–35 mmで、目に見える樹脂の滴は少数です。枝に10年から40年以上も残ることがあり、針葉樹で知られる中でもとくに長い葉の寿命を持ちます。そのため枝先にはキツネの尾を思わせる密な葉の房ができます。 3

球果は6–9.5 cmで、成熟につれて紫色から赤褐色に変わります。各鱗片に長さ1–6 mmの細く硬い剛毛があり、英名bristleconeの由来になっています。最も古い個体では幹の大部分が枯れ、細い帯状の生きた樹皮だけが、葉を残す少数の枝に水を送り続けます。これは樹皮の一部だけを生かす成長様式です。 4 3

分類のポイント

5本束の針葉を持つStrobus亜属に属し、Pinus aristata、Pinus balfourianaとともにブリスルコーンパインのグループを構成します。1971年以前は3集団が1つの名にまとめられていたため、古い文献には今では使われない次の異名が残っています。

  • Pinus aristata var. longaeva D.K.Bailey(歴史的な変種名)
  • Pinus aristata subsp. longaeva (D.K.Bailey) A.E.Murray(歴史的な亜種名)
  • Pinus balfouriana subsp. longaeva (D.K.Bailey) A.E.Murray(別の歴史的な亜種名)

分類上の確かな基準は、POWOの受容名Pinus longaevaと、針葉内部の樹脂道の数です。この顕微鏡的形質がPinus aristataからの分離を裏づけました。 1 2

北米で用いられるUSDA PLANTSのコードPILOは、本種だけを指します。古い文献で3つの歴史的異名が重なる場合にも、種を一意に示せる識別子です。 5

生息地と分布

標高1,800–3,650 mの高地に飛び飛びの集団をつくり、分布はカリフォルニア東部のホワイト、パナミント、イニョーの各山地、ネバダ、ユタ西部の3州に限られます。亜高山帯に生育し、しばしば森林限界まで達します。 4

分布を左右する主な要因は寒さではなく土壌です。石灰岩やドロマイトなど、リンに乏しく、ほかの多くの針葉樹に適さない炭酸塩の地盤を強く好みます。この痩せた環境は競争相手を減らし、成長を遅らせるため、逆説的に長寿につながります。 4

最も厳しい場所では、幹の直径の増加が1世紀に約1 cmにとどまることがあります。一方、深く肥沃な土壌では同じ種でも成長が速くなり、寿命は明らかに短くなります。ドロマイト上の集団は、長寿を調べる自然の実験場ともいえる存在です。 4

生活環と繁殖

風で運ばれる翼のある種子だけで繁殖し、自然条件での栄養繁殖は記録されていません。球果は2年かけて成熟します。種子の生産は年ごとに比較的安定し、ほかのマツで見られるような著しい凶作年はありません。 4

実生が定着する機会はまれです。グレートベースンの痩せた土壌と乾燥した気候によって、発芽はごく限られた好条件の時期にしか起こりません。この少なさは、林が過密になって火災や競争に弱くなるのを防ぐ働きも持ちます。 4

火への適応は乏しく、薄い樹皮は幹を十分に守れません。強い火災が起きると、被害を受けた木の大部分は枯れます。ただし本種の高地の生育地には、木々の間を連続してつなぐ燃料が少なく、火が広がりにくい条件があります。 4

長寿と利用

確実に年代が判明した非クローン性生物では、カリフォルニアのホワイト山地に今も生きる1個体に並ぶものはありません。年輪年代学者Edmund Schulmanのコア調査で、1957年の時点ですでに4,756年とされ、現在の樹齢は4,800年を超えています。破壊行為から守るため、正確な所在地は非公開です。 3 7

Prometheusと呼ばれた別の個体は、林の年代を調べようとした研究者により、1964年にネバダで伐採されました。伐採後に数えた年輪から約4,844年と判明し、その喪失は近代の年輪年代学でとりわけ惜しまれる出来事の1つになりました。現在は幹の一部がグレートベースン国立公園のビジターセンターに展示されています。 3

年輪は貴重な気候の記録でもあります。正確な計数は放射性炭素年代測定の精度を高め、アメリカ西部の数世紀にわたる気温と降水量の復元に役立ちます。IUCNは本種を低懸念とし、個体数は安定していると評価していますが、温暖化と、ポンデローサマツを加害するキクイムシの高地への進出は監視されています。 6 4

本種について、家庭動物への毒性は記録されていません。ASPCAは同じマツ属の近縁種ポンデローサマツを犬と猫に無毒としています。Pinus longaeva専用の情報がない中で、属内の参考となる記載です。 8

品種・類似種・近縁種

原産地以外での栽培はまれで、安定した園芸品種は広く流通していません。コレクションで見られる個体のほぼすべては、野生由来の種子から育ち、十分な品種選抜を経ていないものです。

最も混同しやすいのはロッキー山脈のブリスルコーンパイン、Pinus aristataです。その針葉には白っぽい樹脂の滴が目立ちますが、Pinus longaevaにはないか、あっても目立ちません。球果の剛毛も前者は6–10 mm、後者は1–6 mmと異なります。同じグループのPinus balfourianaは、球果の刺が弱く、分布がシエラネバダ山脈とクラマス山地の狭い範囲に限られます。

この3種は、樹脂道の数と球果の形質で確実に分けられるようになるまで、古い文献で長く混同されていました。3種が共有するブリスルコーンパインという通称より、学名のほうが確かな識別の基準となります。 1

主な参考文献

よくある質問

Pinus longaevaは本当に世界で最も古い木ですか?

確実に年代が確認された非クローン性生物では、ホワイト山地の1個体が現在4,800年を超えます。1950年代にエドマンド・シュルマンが行った年輪コアの調査に基づく記録です。他種の栄養繁殖によるクローンにはさらに古いものがありますが、クローンではない1本の木としてはPinus longaevaが基準となっています。

なぜこれほど長生きするのですか?

痩せたドロマイト土壌でゆっくり成長するため、木材は緻密で樹脂に富み、昆虫や菌類の被害を受けにくくなります。樹皮の一部だけを生かして成長する戦略も、老木の水や生きた組織の必要量を減らします。

Pinus aristataとはどう見分けますか?

Pinus longaevaの針葉には目立つ樹脂の滴が少ない一方、Pinus aristataの針葉はそれに覆われます。球果の各鱗片の剛毛も異なり、前者は1–6 mm、後者は6–10 mmです。

絶滅の危機にありますか?

IUCNは低懸念とし、分布域の大部分で個体数は安定していると評価しています。ただし、気候変動と、ポンデローサマツを加害するキクイムシの高標高域への進出は、今後数十年の脅威として監視されています。

庭で育てられますか?

寒冷で乾燥した気候なら、きわめて痩せた水はけのよい土壌で栽培できます。ただし成長は非常に遅く、本来の高山環境を離れると、その魅力の多くが失われます。原産地以外の苗木店ではまれです。

老木の枯れた部分は、本当に全部死んでいるのですか?

全部ではありません。樹皮の一部だけが生きる個体では、幹の大部分は実際に枯れていますが、細い帯状の生きた樹皮が根と、まだ葉のある少数の枝に養分を送り続けます。この姿のまま数世紀にわたり生きられます。

植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。