コンニャク (Amorphophallus konjac, K.Koch 1858)

コンニャク(Amorphophallus konjac)は雲南原産のサトイモ科の球茎性多年草で、こんにゃく粉に加工する球茎を得るため、東アジアで広く栽培されています。春になると成熟した球茎から、細かく分かれた1枚の葉か花序のいずれかが現れます。花序は腐肉のような臭いで受粉を担うハエを誘います。

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学名Amorphophallus konjac
属Amorphophallus
目Alismatales

コンニャク, Konjac, Devil’s tongue と Voodoo lily

基本情報
毒性
生では人や動物に有毒。球茎は十分に加熱すれば食用になります
管理の難易度
中程度
葉の性質
落葉
寿命
多年草
原産国
中国
自生環境
標高830〜1,200 mの林縁や低木林。日陰で湿り気があり、柔らかな有機物が堆積する場所
季節性
開花期
春
収穫期
秋
生育
休眠
冬季休眠
生育速度
8/10
成熟までの期間
球茎の成熟と初開花には数年を要し、3〜5年以上かかることも多いです
増やし方
株分け, 種子
気候と水やり
温度
耐寒性
耐風性
弱い。大きな葉柄が折れやすいため、風を避けられる場所が適します
湿度
50–70 %
水やり
ごく少量
少なめ
普通
多め
非常に多い
耐乾性
いいえ
用土
土壌pH
土壌タイプ
疎で肥沃な培養土, 暖かく水はけのよい土
塩類土壌
耐えられない
光と置き場所
日照条件

間接光の当たる場所か、日陰になる部屋に置きます。

明るい半日陰
室内
サンルーム, 温室
窓からの距離
直射日光の当たらない明るい窓から約50 cm
屋外
日陰のパティオ, 日陰の植栽
鉢
底穴のある重量鉢, テラコッタ鉢
形態
高さ100–150 cm株張り100–150 cm
葉
緑
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 葉 1
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 葉 2
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 葉 3
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 葉 4
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 葉 5
花
紫茶大きさ30–90 cm
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 花 1
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 花 2
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 花 3
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 花 4
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 花 5
果実
オレンジ赤
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 果実 1
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 果実 2
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 果実 3
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 果実 4
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 果実 5
樹形・草姿
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 樹形・草姿 1
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 樹形・草姿 2
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 樹形・草姿 3
樹皮
ピンク緑
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 樹皮 1
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 樹皮 2
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 樹皮 3
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 樹皮 4
コンニャク(Amorphophallus konjac):原産地と利用法 — 樹皮 5

世界の分布

POWO/WCVPはAmorphophallus konjacの厳密な自生域を中国雲南省西部としています。食用のコンニャクを生産するため、日本、ベトナム、韓国など、自生域を大きく越えて数世紀にわたり栽培されてきました。Missouri Botanical Gardenは東ヒマラヤや東南アジアも分布に含めていますが、これはPOWOの自生域より広い園芸上の記述です。

  • 原産1
  • 移入1
  • 中国(雲南)
  • インドネシア

六角形:植物が見られる地域。緑の点:原産分布域。1

基本情報

コンニャク(Amorphophallus konjac K.Koch、1858)はサトイモ科コンニャク属の球茎性多年草です。海外ではDevil’s tongueやVoodoo lilyとも呼ばれます。フランス語などで使われるKonjacという呼称は、日本語の「こんにゃく」に由来します。この語は球茎から作る食用の粉やゲルを指し、その後、フランス語では植物全体の一般名にもなりました。 1 4

室内で育てる大型のサトイモ科の多くと違い、コンニャクは常緑ではありません。球茎を持つ地中植物で、毎年地上部が枯れ、更新された地下の貯蔵器官から翌年に芽を出します。この季節的な休眠と腐肉臭の花が、MonsteraやAlocasiaなどの近縁属との大きな違いです。 2 3

見分け方

一つの生育期に球茎から出るのは、3つの主要な部分に細かく分かれた1枚の葉です。葉は傘状に広がり、肉厚の淡いピンク色の葉柄にはオリーブ緑色の斑点があります。葉身は幅1.3 m、植物全体は高さ1〜1.5 mになります。 3 2

扁平な球形の球茎は、よく育つと直径25 cmを超え、例外的には50 cm近くに達します。休眠中の識別には、同じ生育期に2枚の葉を出すことが決してない点が役立ちます。Colocasia esculentaのように茂る多年草とは異なります。 5 4

十分に成熟した球茎は、葉に先立つ時期に、その葉の代わりとして花序を出します。縁が波打つ濃紫色〜栗褐色の仏炎苞が、50 cmを超えることもある肉穂花序を包みます。球茎が小さければ葉だけで開花せず、成熟球茎に春の葉が出ない場合は、栽培の失敗より開花の前兆と考えられます。 4 2

分類のポイント

1858年に公表されたAmorphophallus konjac K.Kochを、POWOは受容名としています。原産地の記述は中国雲南省西部です。園芸流通や植物文献では、今も5つの異名に出会います。 1

購入前に確認しておきたい異名には、次のものがあります。

  • Amorphophallus rivieri Durieu ex Carrière:苗や種子の袋に今もよく使われる名です。
  • Amorphophallus rivierei var. konjac (K.Koch)Engl.:受容名と同じ属の下で発表された組み合わせです。
  • Conophallus konjak SchottおよびBrachyspatha konjac (K.Koch)K.Koch:現在コンニャク属に含まれる、かつての別属名です。
  • Amorphophallus konjac var. kiusianus Makino:1911年に日本の九州から記載された変種です。

流通名Amorphophallus rivieriは別種であるかのように扱われ、購入時の混同を招きます。POWOではkonjacの直接の異名であり、同じ植物を指します。識別の基準には受容された二名法名が役立ちます。 1

生息地と分布

雲南省西部だけを厳密な自生域とするのがPOWO/WCVPの扱いです。中国のこの地域では、標高830〜1,200 mの林縁や低木林に生え、日陰に堆積した柔らかな有機物を生育場所とします。 1 5

園芸資料の分布記述は東アジアや東南アジア全体へと広がります。Missouri Botanical Gardenは東ヒマラヤ、南西諸島、フィリピン、タイ、ベトナムも挙げています。この広い範囲は、本来の自生域の広さよりも、数世紀にわたる食用栽培の歴史を反映しています。 3

冷涼な気候で育てる場合、深い日陰から日なたまで幅広い光条件に耐えますが、半日陰でよく育ちます。球茎は乾いていれば地中で寒い冬に耐える一方、葉はわずかな霜にも傷みます。 4

生活環と繁殖

冬中休眠した球茎は、春になるとピンク色の芽を伸ばし、葉か花序のいずれかを作ります。同じ年に両方を出すことはありません。葉の寿命は1生育期だけで、秋に黄色くなって倒れる頃には、地下で古い球茎がより大きな新球茎に置き換わっています。 2 4

開花時の仏炎苞と肉穂花序は、腐敗した死体の臭いをまねます。通常の訪花昆虫の代わりに腐肉食のハエが引き寄せられ、受粉を担います。受精後、密な房状に果実がつき、緑から橙、成熟時には赤へと変わります。 3

栽培で増やすには、親球茎の周囲にできる子球茎の分球を行います。新鮮な種子からの実生も可能ですが、分球より生育に時間がかかります。 5

利用と注意点

食用がコンニャクの主な用途です。約2,000年前に中国南西部で栽培化され、日本では少なくとも6世紀から食べられてきました。グルコマンナンを多く含む球茎は加熱して粉に加工され、こんにゃくやしらたきの原料になります。 4

生の球茎全体には強い刺激性があります。シュウ酸カルシウムの結晶によって、かんだり飲み込んだりすると舌や喉に灼熱感と腫れが生じます。種子を誤飲した幼児2人に嘔吐と口内の発赤が出た臨床例があり、24時間以内に完全に回復しています。このシュウ酸カルシウムの結晶の刺激をなくすには、十分な加熱、または徹底した乾燥による製粉が必要です。 6 7

こんにゃくゼリーを使った菓子には、これとは別の危険があります。非常に硬く、口の中で溶けにくい食感のため、1990〜2000年代の日本で窒息死亡事故が複数起きました。これを受けて米国、欧州、オーストラリアの保健当局は警告や販売制限を行いました。 8

品種・類似種・近縁種

観賞用のコンニャクには、MonsteraやPhilodendronのように多様な品種はありません。主な変異は中国や日本の地域的な農業選抜に由来し、園芸店の斑入り系統とは性格が異なります。苗のラベルに頻出するrivieriも同じ植物の名で、混同の原因になります。 1

似た植物として、次の種がよく挙げられます。

  • Amorphophallus titanum:本来の「死体花」と呼ばれ、はるかに大きく、植物園の温室以外ではほとんど栽培されません。
  • Sauromatum venosum:こちらも「Voodoo lily」と呼ばれますが、球茎も花もずっと小型です。
  • Dracunculus vulgaris:似た腐肉臭を放つ地中海原産の植物で、属が異なります。

これら3種はいずれも腐肉に似せて送粉者を誘いますが、球茎、花序の大きさ、地理的な原産地を調べれば区別できます。

主な参考文献

よくある質問

コンニャクには毒がありますか?

はい、生では有毒です。球茎を含む全草にシュウ酸カルシウムの結晶があり、口や喉を強く刺激します。十分な加熱または徹底した乾燥によって毒性が失われ、球茎を粉やゲル状の食品として食べられるようになります。

Amorphophallus konjacに葉が出ない年があるのはなぜですか?

十分に大きく成熟した球茎では、その年の葉に代わって花序が出て、翌年には通常の葉の生育に戻ります。葉がないのは、栽培上の問題よりも開花の兆候であることが多いです。

花から腐ったような臭いがするのはなぜですか?

仏炎苞と肉穂花序は腐肉の臭いをまねて、受粉を担う腐肉食のハエを誘います。強い臭いが続くのは開花中の数日間だけです。

コンニャクの球茎は生で食べられますか?

いいえ。生の球茎はシュウ酸カルシウムによって口に激しい刺激を与えます。日本のこんにゃく作りのように、食べる前に長時間加熱するか、乾燥させた粉に加工する必要があります。

コンニャクは子どもや動物にも危険ですか?

生で食べると危険です。幼児がコンニャクの種子を誤って飲み込み、嘔吐や口の刺激を起こした臨床例が報告されています。この例では24時間以内に完全に回復しました。

コンニャクと「死体花」はどう違いますか?

本来「死体花」と呼ばれるのは、はるかに大きな花序をつける別種のAmorphophallus titanumです。コンニャクも同じ腐肉臭と受粉の仕組みを持ちますが、球茎も花序もずっと小型です。

冬のコンニャクの球茎はどう保管しますか?

熱帯以外では霜が降りる前に掘り上げて乾かし、10〜15℃の乾燥した場所で保管します。軟腐病を促す湿気を避けてください。

似ている植物

植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。