パラナマツ (Araucaria angustifolia, (Bertol.) Steud. 1840)

パラナマツ(Araucaria angustifolia)は、ブラジル南部・南東部、アルゼンチン北東部、パラグアイ東部原産のナンヨウスギ科の大型針葉樹です。成木は燭台状の樹冠と大きな雌性球果をもち、自然の森林の大部分を失ったため、深刻な絶滅危惧種に分類されています。

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学名Araucaria angustifolia
属Araucaria
目Araucariales

パラナマツ, Paraná pine と Candelabra tree

基本情報
毒性
注意 : 人 · 無毒 : 猫 と 犬 · 要確認 : 馬
管理の難易度
低い
植物タイプ
樹木 · 針葉樹
葉の性質
常緑
寿命
多年草
原産国
ブラジルアルゼンチンパラグアイ
自生環境
標高500~2300 mの亜熱帯山地の混交多雨林。水はけのよい酸性土壌
季節性
開花期
春
収穫期
秋
生育
休眠
休眠しない
生育速度
3/10
成熟までの期間
雌株が実る球果をつけ始めるのは約10~15年後
増やし方
種子
気候と水やり
温度
耐寒性
耐風性
活着後はある程度耐える。成木の燭台状の樹形は風を受け流す
湿度
60–85 %
水やり
ごく少量
少なめ
普通
多め
非常に多い
耐乾性
いいえ
用土
土壌pH
土壌タイプ
水はけのよい土, 弱酸性〜中性の水はけのよい土
塩類土壌
耐えられない
光と置き場所
日照条件

日なた

日なた。幼木は軽い日陰にも耐える
屋外
花壇, 地植え
形態
高さ2500–4000 cm株張り1000–2000 cm
葉
緑
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 葉 1
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 葉 2
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 葉 3
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 葉 4
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 葉 5
花
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 花 1
果実
茶
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 果実 1
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 果実 2
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 果実 3
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 果実 4
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 果実 5
樹形・草姿
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 樹形・草姿 1
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 樹形・草姿 2
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 樹形・草姿 3
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 樹形・草姿 4
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 樹形・草姿 5
樹皮
茶
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 樹皮 1
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 樹皮 2
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 樹皮 3
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 樹皮 4
パラナマツ (Araucaria angustifolia):原産地と利用法 — 樹皮 5

世界の分布

ブラジル南部・南東部のパラナ、サンタカタリーナ、リオグランデドスルを中心に、サンパウロ、ミナスジェライス、リオデジャネイロ各州へ延び、アルゼンチンのミシオネス州とパラグアイ東部にも自生します。域外での園芸栽培はまれで、温暖で保護された場所に限られます。

  • 原産3
  • ブラジル
  • アルゼンチン
  • パラグアイ

六角形:植物が見られる地域。緑の点:原産分布域。1

基本情報

パラナマツ(Araucaria angustifolia (Bertol.) Steud., 1840)は、ナンヨウスギ科ナンヨウスギ属の大型針葉樹です。伐採と農地化で約100年間に森林生息地の約97 %を失い、IUCNレッドリストで深刻な危機にある種とされています。Antonio Bertoloniが1819年に Columbea angustifolia として記載し、Steudelが1840年に現在の属へ移しました。 6 1 8

名前にマツがつきますが、マツ属(Pinus)ではありません。樹形と木材用途の類似に由来する呼称です。原産地には先住民の言語に由来する curi、curiúva という名もあります。食用種子の pinhão は、球果を表すポルトガル語 pinha に由来します。 7

見分け方

燭台状の平たい樹冠が成木の特徴です。若木は細く密な円錐形ですが、下枝が枯れ落ちると裸出した幹の上に広い樹冠が残ります。通常は高さ 25~40 m、幹の直径は 1 mを超えることがあります。樹皮は最大 15 cmと厚く、鱗片状で水平の溝があります。 3 5

三角形の革質の葉は長さ 2~6 cm、基部の幅 5~10 mmです。縁と先端が鋭く、枝の周囲に密ならせん状につきます。若い生殖枝では、球果をつけない枝より葉が短く、らせん状の配列が強くなります。これは繁殖年齢に達した木を知る手がかりです。 2 3

分類のポイント

1819年の Columbea angustifolia が最初の学名です。現在使われない旧属から、Steudelが1840年にナンヨウスギ属へ移しました。その後の組み合わせも、現在は次のように異名に含まれます。

  • Araucaria brasiliana A.Rich.(異名)
  • Araucaria brasiliensis G.Don(異名)
  • Araucaria dioica (Vell.) Stellfeld(異名)
  • Pinus dioica Vell.(異名)
  • Araucaria elegans Carrière(異名)

20世紀に記載された変種には、赤紫色の球果の vinacea や、早熟の種子をもつとされる caiova があります。現在はいずれも分類上の異名です。園芸上の位置づけは資料によって不確かで、受容名 Araucaria angustifolia が同定の基準になります。 1

生息地と分布

ブラジル南部・南東部のパラナ、サンタカタリーナ、リオグランデドスルを中心に、サンパウロ、ミナスジェライス、リオデジャネイロへ分布し、アルゼンチンのミシオネス州とパラグアイ東部にも自生します。標高 500~2300 mの山地の混交多雨林で、年降水量 1500~2000 mmの、水はけのよい酸性土壌に育ちます。 5 4

現地の森林 mata de araucárias では、Podocarpus lambertii や Ocotea 属の樹木と混生します。域外での栽培はまれで、温暖で保護された場所に限られます。イギリスの一部の樹木コレクションに見られ、フランスではさらにまれです。 5 3

保全区分は深刻な危機(CR)です。伐採、農地化、別の樹種への植え替えが重なり、約100年間で森林生息地の約97 %が失われたと推定されています。 6 7

生活環と繁殖

繁殖は雌雄異株で、雄性球果と雌性球果は別の木につき、風が花粉を運びます。孤立した1本だけでは発芽可能な種子ができません。雄性球果は円柱状で長さ 8~20 cm、雌性球果は球形で直径 12~25 cm、成熟時の重さは約 1 kgです。 5 7

受粉から雌性球果の成熟まで約2~3年かかります。樹上で崩れて100~150個の種子を放出します。種子は pinhões と呼ばれ、長さ約 5 cmです。風で遠くへ運ばれるには重く、カケスの一種 Cyanocorax caeruleus が主要な散布者です。 7 5

良好な条件にある雌株が最初に実る球果をつけるのは、しばしば10~15年後です。栽培では新鮮な種子を1粒ずつまいて増やします。約15 °Cでは発芽まで1~2か月かかります。 4

利用と注意点

木材は Paraná pine の名で取引され、ブラジルで建築、家具、合板、製紙用パルプに広く利用されてきました。集中的な伐採は、自生域全体での著しい減少を招きました。 4 7

でんぷんの多い種子は加熱して食べ、特に南半球の冬にはブラジル南部の重要な伝統食料です。人や家畜への毒性成分は記録されていません。注意すべきは接触による外傷で、硬く鋭い葉が皮膚を傷つけることがあります。 4

品種・類似種・近縁種

園芸品種として安定して普及したものは多くありません。vinacea、alba、caiova は20世紀に野生集団から記載された変種名ですが、現在は異名です。苗木としての流通は少なく、その実態の記録も乏しい状態です。 1

近縁のチリマツ(Araucaria araucana)は、より長く鋭い葉が爬虫類の尾のように枝を覆う点で異なります。アンデス原産で約 -20 °Cまで耐え、約-6 °Cが目安のパラナマツよりヨーロッパの庭園で普及しています。室内植物のノーフォークマツ(Araucaria heterophylla)は、葉が柔らかく刺さらない点で区別できます。 2

主な参考文献

よくある質問

パラナマツはマツの仲間ですか?

マツ科ではなくナンヨウスギ科です。マツという名は樹形や木材用途が似ることに由来し、マツ属との近縁関係を示しません。

なぜ深刻な絶滅危惧種なのですか?

伐採、農地化、別の樹種の植林により約100年間に森林生息地の約97 %を失いました。IUCNレッドリストでは深刻な危機にある種です。

種子のピニョンは食べられますか?

加熱すれば食べられます。でんぷんが多く、ブラジル南部で特に南半球の冬に利用される伝統的な食料です。人への毒性は記録されていません。

雄株と雌株はどう見分けますか?

繁殖年齢になるまでは見分けられません。雌雄異株で、種子を含む大きな球果は約10~15年以降の雌株につきます。

寒い地域でも栽培できますか?

強い霜を避けられる温暖で保護された場所に限られます。周囲の空間も必要です。ヨーロッパでの栽培はまれで、チリマツより寒さに弱く、厳しい冬に傷みます。

チリマツとの違いは何ですか?

パラナマツはブラジルの亜熱帯林に育ち、厳寒に弱い種です。アンデス原産のチリマツは約-20 °Cまで耐え、葉がより長く鋭くとがります。

成木の樹形が変わるのはなぜですか?

幼木は密な円錐形ですが、加齢により下枝が枯れて落ち、裸出した幹の頂部に平たい燭台状の樹冠が残ります。成木の特徴です。

似ている植物

植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。