キュウリ (Cucumis sativus, L. 1753)

キュウリ (Cucumis sativus) は、ヒマラヤ山麓に由来するウリ科の一年草です。巻きひげを使って地面をはうか支柱を登り、細長い果実を生食用に栽培します。同じ株に雄花と雌花をつけ、みずみずしい果肉が特徴です。まれに苦味が生じることを除けば、果実は毒性のない食用野菜として広く親しまれています。

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学名Cucumis sativus
属Cucumis
目Cucurbitales

キュウリ, 胡瓜, Garden cucumber と Cucumber

基本情報
毒性
無毒 : 人, 猫, 犬 と 馬
管理の難易度
中程度
植物タイプ
葉の性質
落葉
寿命
一年草
原産国
インドネパール中国タイ
自生環境
日当たりのよい菜園、温室、露地の野菜畑。適度に湿り、水はけのよい土で栽培され、野生植物としては扱われません。
季節性
開花期
夏
収穫期
夏秋
生育
休眠
休眠しない
生育速度
9/10
成熟までの期間
種まきから50〜70日ほどで収穫します
増やし方
種子, 保護環境での播種
気候と水やり
温度
耐寒性
耐風性
弱い。つるが傷みやすいため、風を避けて支柱やネットに誘引します
湿度
50–70 %
水やり
ごく少量
少なめ
普通
多め
非常に多い
耐乾性
いいえ
用土
土壌pH
土壌タイプ
湿った土, 肥沃な土, 水はけのよい土
塩類土壌
耐えられない
光と置き場所
日照条件

日なた

十分な日当たり
屋外
菜園の畝, 日なたの花壇
鉢
コンテナ
形態
高さ100–300 cm株張り50–150 cm
葉
緑
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 葉 1
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 葉 2
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 葉 3
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 葉 4
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 葉 5
花
黄
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 花 1
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 花 2
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 花 3
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 花 4
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 花 5
果実
緑黄
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 果実 1
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 果実 2
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 果実 3
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 果実 4
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 果実 5
樹形・草姿
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 樹形・草姿 1
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 樹形・草姿 2
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 樹形・草姿 3
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 樹形・草姿 4
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 樹形・草姿 5
樹皮
緑
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 樹皮 1
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 樹皮 2
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 樹皮 3
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 樹皮 4
キュウリ (Cucumis sativus):原産地と利用法 — 樹皮 5

世界の分布

Cucumis sativusは、主に栽培下で知られる植物です。原産域はヒマラヤ山麓から中国南部、タイ北部に広がり、祖先に近い形が見られます。このアジアの地域から世界の温帯・温暖な地域へ栽培が広がりました。各地の株は人が種をまいたもので、自然植生の構成種ではありません。

  • 原産4
  • インド
  • ネパール
  • 中国
  • タイ

六角形:植物が見られる地域。緑の点:原産分布域。1

基本情報

キュウリ (Cucumis sativus L., 1753) は、ウリ科キュウリ属の野菜です。地面をはうか巻きひげで登るつる性一年草で、細長い果実を生食用に栽培します。古くから栽培化され、家庭菜園でも施設栽培でも広く作られている果菜の一つです。 1 4

菜園で育てる株は霜に弱い一年草として扱います。温帯では春に暖かい場所で種をまき、夏から寒くなるまで果実を収穫します。胡瓜とも書くキュウリと、若い小果を酢漬けにするコルニションは同じ種です。ズッキーニやメロンとは異なる植物で、収穫する大きさや利用法によって呼び分けられています。 2 3

見分け方

茎をたどると、角張った柔らかいつるに硬い毛があり、地面をはうか支えに絡みついているのが分かります。葉の付け根から出る単純な巻きひげが登る助けになります。大きな葉は掌状で、先のとがった3〜5裂の切れ込みがあり、表面にざらつきがあります。 3 5

雄花と雌花を一株につける雌雄同株です。黄色い漏斗形の花のうち、雌花では花冠の下に小さな果実のような子房が見えます。果実は細長い円筒形で、緑色の表面は品種によって滑らかだったり、稜や小さないぼがあったりします。長さも数cmから30 cm以上までさまざまです。 4 6

果肉を切ると、淡色で水分の多い内部に、白い扁平な種が多数並んでいます。種が硬くなる前の若い果実は柔らかく、歯切れのよい食感があります。株につけたままにすると黄色く膨らみ、苦味や繊維が増えていきます。 2 5

分類のポイント

リンネは1753年にこの種をCucumis sativus L.として記載しました。キュウリ属にはメロンも含まれます。キュウリには古い学名や園芸上の呼び名が多く、次のような異名や変種名が知られています。

  • Cucumis esculentus Salisb.:異名
  • Cucumis sativus var. hardwickii (Royle) Alef.:小果の変種
  • Cucumis sativus var. sikkimensis Hook.f.:変種名
  • Cucumis rumphii Hassk.:異名
  • Cucumis vilmorinii Spreng.:異名

ヒマラヤ山麓の小果の変種hardwickiiは、栽培品種が大きな果実へ選抜される以前の、野生の祖先に近い形と考えられています。品種名は栽培上の選抜系統を示すもので、別々の植物種を意味するわけではありません。種の確認には、受容されている学名Cucumis sativusを基準にすると確実です。 1 5

生息地と分布

主に人の手で維持される栽培植物として知られています。原産域はヒマラヤ山麓から中国南部、タイ北部にかけてで、小果をつける祖先型の由来する地域と考えられています。 1 4

アジアで始まったキュウリ栽培は、地中海沿岸を経て世界の温帯・温暖な地域へ広がりました。現在は菜園の畝、温室、大規模な野菜畑で育てられています。日当たりと、適度な水分を保つ肥沃で水はけのよい土が栽培の基本です。 3 6

各地で見られる株は、意図的に種をまいて育てられたものです。霜に弱い一年草のキュウリは、温帯で定着する野生植物としては扱われず、自然植生を構成する野生種とは区別されます。 5 1

生活環と繁殖

着果には通常、雌雄同株の雄花から雌花へ、ミツバチなどの昆虫が花粉を運ぶ必要があります。一方、現代の温室向け品種には単為結果性のものがあり、受粉しなくても果実をつけます。品種によるこの違いが、栽培方法を選ぶ際の手がかりになります。 4 2

暖かい季節には生活環が短く、非常に速く育ちます。品種や気候によりますが、種まきから初収穫までは50〜70日ほどです。種が熟す前の若い果実を定期的に摘み取ると収穫期間を延ばせます。収穫を続ける間、つるは寒くなるまで花と実をつけていきます。 6 3

株を増やす方法は種まきです。温帯では春から施設内で育苗し、暖まった土で発芽させます。寒さを避けることが大切で、霜の心配がなくなってから露地に定植します。その後、支柱や格子に誘引してつるを支えます。 2 8

利用と注意点

食卓では生食が主な用途で、サラダや付け合わせに使います。小さいうちに収穫した果実は、コルニションとして酢漬けにもします。栄養の濃さよりも、さっぱりした味と水分の多い果肉が好まれ、夏のさまざまな料理に利用されます。 4 5

毒性について、ASPCAはキュウリを猫、犬、馬に毒性のない植物に分類しています。果実は人の食用にもなります。注意すべき食味の変化はククルビタシンによる苦味です。高温、乾燥、不規則な水やりなどのストレスで生じやすく、現代の品種ではほとんど見られません。この苦味は重篤なものではありません。 7 6

品種・類似種・近縁種

栽培品種の違いは、別種の違いではなく野菜としての選抜によるものです。Marketmoreは多収で病気に強い露地向き品種、Vert long maraîcherは細長く稜のある古い系統、Vert petit de Parisは若い小果を酢漬けにする品種です。温室用の単為結果性交雑品種には、長く滑らかで苦味のない果実をつけるものがあります。購入時は果実の型、早晩性、露地か施設かへの適性を確認します。

よく似た栽培ウリ科植物には、次のようなものがあります。

  • Cucumis melo:同じ属のメロンで、甘い果実をつけます。
  • Cucurbita pepo:ズッキーニを含むペポカボチャで、茎がより太く果実もずんぐりしています。
  • Citrullus lanatus:大きな果実をつける、つる性の野菜のスイカです。

キュウリかどうかを確かめるには、巻きひげのある茎、ざらつく掌状の葉、淡色の果肉をもつ細長い緑色の果実を組み合わせて見ます。これらがCucumis sativusを識別する安定した手がかりです。 3 1

主な参考文献

よくある質問

キュウリに毒性はありますか?

果実は食用です。ASPCAでは猫、犬、馬に毒性のない植物に分類されています。ククルビタシンによる苦味が時に生じ、食味を損ねることがありますが、重篤なものではありません。

キュウリが苦くなるのはなぜですか?

苦味はククルビタシンによるもので、高温、乾燥、水やりのむらなどのストレスで生じやすくなります。定期的な水やりと、苦味の少ない改良品種の選択が対策になります。

キュウリはどのような場所で育てますか?

十分に日が当たる場所が必要です。暖かく、風が避けられ、土が適度に湿った場所でよく収穫できます。冷涼な地域では、施設やトンネル内の栽培が着果を安定させます。

キュウリはたくさん水を必要としますか?

はい。生育期には十分な量の水を定期的に与えます。葉をぬらして病気を招かないよう、朝に株元へ水を与えるとよいでしょう。

キュウリはいつ、どのように収穫しますか?

種まきから約50〜70日で収穫が始まり、夏の間続きます。種が硬くなる前の若く形の整った果実を収穫すると、次の果実の形成が促されます。

キュウリと間違えやすい植物は何ですか?

ズッキーニやメロンなど、ほかの栽培ウリ科植物と混同されることがあります。巻きひげのある茎、ざらつく掌状の葉、細長い緑色の果実が識別の手がかりです。

キュウリの原産地はどこですか?

ヒマラヤ山麓から中国南部、タイ北部にかけての地域です。古くから栽培化され、現在は世界の温帯・温暖な地域で育てられています。

似ている植物

植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。