コニシキソウ (Euphorbia maculata, )
コニシキソウ(Euphorbia maculata)は、カナダ南東部、アメリカ合衆国、カリブ海地域原産のトウダイグサ科の一年生雑草です。世界の温帯から亜熱帯に広く導入され、歩道の割れ目、砂利、庭、ブドウ畑などの裸地や踏み固められた土を覆います。葉の中央の紫斑は、よく似たEuphorbia prostrataなどとの識別点になります。
続きを読むコニシキソウ, Spotted spurge, Prostrate spurge と Spotted sandmat






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Taken Sep 15, 2017 by Photoflora - Benoit BOCK (©)
Taken Jul 4, 2011 by Tela Botanica − David MERCIER (cc-by-sa)
Taken Aug 1, 2012 by Tela Botanica − Emmanuel STRATMAINS (cc-by-sa)
Taken Jul 29, 2021 by Pietro Brignoli (cc-by-sa)
Taken Sep 11, 2021 by Frédérique Berato (cc-by-sa)
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世界の分布
自生域はカナダ南東部、アメリカ合衆国、キューバ、バハマからベリーズに及びます。交易や農業を通じて導入され、現在はヨーロッパ、東アジア、オセアニアの広い範囲に分布します。フランスの自然環境への影響は記録されていません。
基本情報
コニシキソウ(Euphorbia maculata L., 1753)は、トウダイグサ科トウダイグサ属の植物です。地面をはって広がる性質を持ち、フランスの資料ではeuphorbe maculée、euphorbe tachetée、euphorbe de Jovetという名前で記載されています。 1 6
はうトウダイグサ類の中で目印となるのは、葉の中央にある1〜2 mmの紫斑です。混同されやすいEuphorbia prostrataには、この特徴がありません。
英名のSpotted spurgeは葉の斑紋を、Prostrate spurgeとSpotted sandmatは地表に伏す姿を表しています。種小名maculataも「斑点のある」という意味で、紫色の印を指します。 2 3
見分け方
中心の直根から放射状に伸びる細い茎が、地面に伏したマット状の姿を作ります。日なたでは茎が桃色から赤色を帯びることがあり、折ると白い乳液がすぐに出ます。乳液は多くのトウダイグサ科植物に共通する特徴です。 4 2
対生する葉は卵形から長楕円形で、長さは2.5 cm未満です。中央の斑紋はえび茶色から紫色ですが、必ず現れるわけではありません。小さな杯状花序は緑白色で桃色の縁があり、見落としやすいものです。後には淡褐色で毛のある、3つに分かれた小さな蒴果ができます。 2
肉質の直根は深さ60 cmに達し、浅く引き抜くだけでは残りやすくなります。また、長い乾燥の間にも水を得られるため、この根は抜き取りへの抵抗と乾燥への耐性の両方に関わります。 4
分類のポイント
かつて本種にはChamaesyce属の学名が広く使われていました。現在このまとまりはトウダイグサ属の下位分類に含まれます。資料を読む際に出会う主な異名は次のとおりです。
- Chamaesyce maculata (L.) Small(異名)
- Chamaesyce supina (Raf.) Moldenke(異名)
- Euphorbia supina Raf.(異名)
- Euphorbia maculata var. detonsa Engelm. ex Boiss.(変種としての異名)
受容される学名はEuphorbia maculata L.で、Chamaesyce亜属のHypericifoliae亜節に位置づけられます。学名は売り場や野外で使う呼び名より変動が少なく、異なる資料を照合するときの基準になります。 1 3 8
北米の分類資料ではTSN 28034という分類群番号で本種を識別できます。古いChamaesyce属の名前を使った調査記録に出会っても、同じ種かどうかを確かめる手掛かりになります。 8
生息地と分布
カナダ南東部からアメリカ合衆国を経て、ベリーズ、キューバ、バハマまでが自生域です。在来域でも自然植生の安定した構成種というより、撹乱された場所に入り込む植物としてよく見られます。 1 3
交易や農業による導入後、ヨーロッパ、東アジア、オセアニアに広く分布しています。フランス本土では主にブドウ畑や果樹園、砂質の川岸などに生えます。公的資料では自然環境への影響は記録されていません。 7 6
日当たりのよい、やせた土や踏み固められた土、砂質・砂礫質の地面を好みます。歩道の割れ目、砂利道、道端、工事現場、除草される畑などが生育場所です。暖かい裸地を植物で覆わずにおくと、数週間で広がることがあります。 2 3
生活環と繁殖
一季で一生を終える一年草で、土温が15〜20 °Cを超えると発芽が始まります。多くは春に発芽し、その後も暖かさが続く限り発芽できます。 4
ごく若い苗でも開花・結実するため、暖地では一季に複数世代が生じます。1株から数千粒の種子が散布され、近距離へ飛んだ後、靴、タイヤ、動物の毛などで運ばれます。休眠はほとんどなく、適温になると発芽します。 2 4
秋の初霜を受けると地上部は数日で枯れます。翌春の再発生を担うのは越冬した茎ではなく、土中に蓄積した種子です。 4
利用と注意点
園芸上の利用は認められておらず、ほぼどの地域でも、栽培する植物ではなく管理の必要な雑草とみなされています。 2
乳液に含まれるジテルペンエステルは皮膚と粘膜を刺激します。皮膚の症状が強くなることもあり、目に入ると角膜に障害を起こし、摂取すると口内にやけどのような症状を起こします。ヒツジには強い毒性が記録されています。 3 4 5
アジアでは伝統医療に使われる場合があり、抗炎症作用や細胞増殖を抑える作用の研究もあります。ただし、これらは実験的な段階であり、接触や摂取による有毒性を変えるものではありません。 3
野生動物との関わりでは、杯状花序にハチ類が訪れます。種子はナゲキバトやコリンウズラなど、種子を食べる鳥の餌にもなります。 2
発芽を抑えるには厚さ5 cm以上のマルチが有効です。発芽前処理の除草剤は、土温が15〜16 °Cに達する前に使う方が、定着した苗への遅い処理より有効とされます。浅い中耕だけでは直根が残り、土中の断片から再生する可能性があります。 4 2
品種・類似種・近縁種
コニシキソウに登録された園芸品種はありません。観賞植物として選抜・販売される種ではないため、品種名による識別は行いません。
最も紛らわしいEuphorbia prostrataは、葉の中央の紫斑を欠き、葉が短く先端が丸みを帯びます。北米で混同される同じ仲間には、より立ち上がり毛の多いEuphorbia hirtaや、大型のEuphorbia nutansもあります。 2
野外では、地面を覆う伏した姿、葉の中央の紫斑、折れたときの白い乳液という3つの特徴を合わせて確認します。斑紋だけに頼らず、株全体の形も観察することが識別につながります。
主な参考文献
- Plants of the World Online / Kew, Euphorbia maculata L.
- NC State Extension Gardener Plant Toolbox, Euphorbia maculata
- Atlas of Florida Plants, Euphorbia maculata (Spotted Sandmat)
- Wisconsin Horticulture Extension, Spotted Spurge (Euphorbia maculata)
- University of Illinois Extension, Plants That Cause Skin Irritation
- Préservons la Nature, Euphorbia maculata L.
- Base information espèces introduites, Euphorbia maculata
- Integrated Taxonomic Information System, Euphorbia maculata L.
よくある質問
コニシキソウは猫や犬に有毒ですか?
はい。白い乳液は皮膚や粘膜を刺激し、飲み込むと口内にやけどのような症状を起こします。ヒツジに対して強い毒性があることも記録されています。
コニシキソウとEuphorbia prostrataの違いは?
主な目印はコニシキソウの葉の中央にある紫斑です。Euphorbia prostrataにはこの斑紋がなく、葉もより短く、先端に丸みがあります。
霜で枯れるコニシキソウが毎年出るのはなぜですか?
1株が秋までに数千粒の、休眠性の低い種子を散布します。土中に蓄積した種子が、翌春に気温の条件が整うと発芽します。
コニシキソウの原産地はどこですか?
カナダ南東部、アメリカ合衆国、キューバ、バハマからベリーズにかけてです。交易や農業で導入され、現在は世界の温帯と亜熱帯に広がっています。
フランスでコニシキソウは侵略的とされていますか?
ブドウ畑、果樹園、撹乱された土壌に広く帰化していますが、公的資料では自然環境への影響は記録されておらず、規制対象にもなっていません。
コニシキソウはどう除去しますか?
蒴果ができる前に幼植物を直根ごと抜き取ります。その後はマルチングなどで地面を覆い、土中の種子の発芽を抑えます。
コニシキソウの乳液は薬に使えますか?
アジアでは抗炎症作用や細胞増殖抑制作用が研究されていますが、実験段階です。接触や摂取による毒性がなくなるわけではありません。
似ている植物
植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。




