コニシキソウ (Euphorbia maculata, L. 1753)

コニシキソウ(Euphorbia maculata)は、カナダ南東部、アメリカ合衆国、カリブ海地域原産のトウダイグサ科の一年生雑草です。世界の温帯から亜熱帯に広く導入され、歩道の割れ目、砂利、庭、ブドウ畑などの裸地や踏み固められた土を覆います。葉の中央の紫斑は、よく似たEuphorbia prostrataなどとの識別点になります。

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学名Euphorbia maculata
属Euphorbia
目Malpighiales

コニシキソウ, Spotted spurge, Prostrate spurge と Spotted sandmat

基本情報
毒性
乳液は刺激性があり、動物が摂取すると有毒
管理の難易度
高い
植物タイプ
一年生草本 · グラウンドカバー · 雑草
寿命
一年草
原産国
アメリカ合衆国カナダキューバ・バハマ
自生環境
日当たりのよい裸地や硬い土、砂質・砂礫質の土。歩道の割れ目、道端、工事現場、ブドウ畑、畑
季節性
開花期
夏秋
生育
生育速度
9/10
成熟までの期間
夏から秋に開花し、数週間で蒴果が熟す
増やし方
種子
気候と水やり
耐えられる温度
耐寒性
水やり
ごく少量
少なめ
普通
多め
非常に多い
耐乾性
はい
用土
土壌pH
土壌タイプ
撹乱された土壌, 砂質土, 礫質土
光と置き場所
日照条件

日なた

一日を通して強い直射日光が当たる場所に置きます。

ほぼ日なたに限られる
屋外
道端, 建設跡地, 菜園の畝
形態
高さ2–20 cm株張り20–90 cm
葉
緑
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 葉 1
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 葉 2
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 葉 3
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 葉 4
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 葉 5
花
緑白
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 花 1
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 花 2
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 花 3
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 花 4
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 花 5
果実
茶
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 果実 1
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 果実 2
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 果実 3
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 果実 4
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 果実 5
樹形・草姿
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 樹形・草姿 1
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 樹形・草姿 2
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 樹形・草姿 3
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 樹形・草姿 4
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 樹形・草姿 5
樹皮
緑赤
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 樹皮 1
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 樹皮 2
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 樹皮 3
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 樹皮 4
コニシキソウ (Euphorbia maculata):原産地と利用法 — 樹皮 5

世界の分布

自生域はカナダ南東部、アメリカ合衆国、キューバ、バハマからベリーズに及びます。交易や農業を通じて導入され、現在はヨーロッパ、東アジア、オセアニアの広い範囲に分布します。フランスの自然環境への影響は記録されていません。

  • 原産3
  • 移入6
  • アメリカ合衆国
  • カナダ南東部
  • キューバ・バハマ
  • フランス本土
  • ヨーロッパ
  • 日本
  • 韓国
  • オーストラリア
  • ニュージーランド

六角形:植物が見られる地域。緑の点:原産分布域。1

基本情報

コニシキソウ(Euphorbia maculata L., 1753)は、トウダイグサ科トウダイグサ属の植物です。地面をはって広がる性質を持ち、フランスの資料ではeuphorbe maculée、euphorbe tachetée、euphorbe de Jovetという名前で記載されています。 1 6

はうトウダイグサ類の中で目印となるのは、葉の中央にある1〜2 mmの紫斑です。混同されやすいEuphorbia prostrataには、この特徴がありません。

英名のSpotted spurgeは葉の斑紋を、Prostrate spurgeとSpotted sandmatは地表に伏す姿を表しています。種小名maculataも「斑点のある」という意味で、紫色の印を指します。 2 3

見分け方

中心の直根から放射状に伸びる細い茎が、地面に伏したマット状の姿を作ります。日なたでは茎が桃色から赤色を帯びることがあり、折ると白い乳液がすぐに出ます。乳液は多くのトウダイグサ科植物に共通する特徴です。 4 2

対生する葉は卵形から長楕円形で、長さは2.5 cm未満です。中央の斑紋はえび茶色から紫色ですが、必ず現れるわけではありません。小さな杯状花序は緑白色で桃色の縁があり、見落としやすいものです。後には淡褐色で毛のある、3つに分かれた小さな蒴果ができます。 2

肉質の直根は深さ60 cmに達し、浅く引き抜くだけでは残りやすくなります。また、長い乾燥の間にも水を得られるため、この根は抜き取りへの抵抗と乾燥への耐性の両方に関わります。 4

分類のポイント

かつて本種にはChamaesyce属の学名が広く使われていました。現在このまとまりはトウダイグサ属の下位分類に含まれます。資料を読む際に出会う主な異名は次のとおりです。

  • Chamaesyce maculata (L.) Small(異名)
  • Chamaesyce supina (Raf.) Moldenke(異名)
  • Euphorbia supina Raf.(異名)
  • Euphorbia maculata var. detonsa Engelm. ex Boiss.(変種としての異名)

受容される学名はEuphorbia maculata L.で、Chamaesyce亜属のHypericifoliae亜節に位置づけられます。学名は売り場や野外で使う呼び名より変動が少なく、異なる資料を照合するときの基準になります。 1 3 8

北米の分類資料ではTSN 28034という分類群番号で本種を識別できます。古いChamaesyce属の名前を使った調査記録に出会っても、同じ種かどうかを確かめる手掛かりになります。 8

生息地と分布

カナダ南東部からアメリカ合衆国を経て、ベリーズ、キューバ、バハマまでが自生域です。在来域でも自然植生の安定した構成種というより、撹乱された場所に入り込む植物としてよく見られます。 1 3

交易や農業による導入後、ヨーロッパ、東アジア、オセアニアに広く分布しています。フランス本土では主にブドウ畑や果樹園、砂質の川岸などに生えます。公的資料では自然環境への影響は記録されていません。 7 6

日当たりのよい、やせた土や踏み固められた土、砂質・砂礫質の地面を好みます。歩道の割れ目、砂利道、道端、工事現場、除草される畑などが生育場所です。暖かい裸地を植物で覆わずにおくと、数週間で広がることがあります。 2 3

生活環と繁殖

一季で一生を終える一年草で、土温が15〜20 °Cを超えると発芽が始まります。多くは春に発芽し、その後も暖かさが続く限り発芽できます。 4

ごく若い苗でも開花・結実するため、暖地では一季に複数世代が生じます。1株から数千粒の種子が散布され、近距離へ飛んだ後、靴、タイヤ、動物の毛などで運ばれます。休眠はほとんどなく、適温になると発芽します。 2 4

秋の初霜を受けると地上部は数日で枯れます。翌春の再発生を担うのは越冬した茎ではなく、土中に蓄積した種子です。 4

利用と注意点

園芸上の利用は認められておらず、ほぼどの地域でも、栽培する植物ではなく管理の必要な雑草とみなされています。 2

乳液に含まれるジテルペンエステルは皮膚と粘膜を刺激します。皮膚の症状が強くなることもあり、目に入ると角膜に障害を起こし、摂取すると口内にやけどのような症状を起こします。ヒツジには強い毒性が記録されています。 3 4 5

アジアでは伝統医療に使われる場合があり、抗炎症作用や細胞増殖を抑える作用の研究もあります。ただし、これらは実験的な段階であり、接触や摂取による有毒性を変えるものではありません。 3

野生動物との関わりでは、杯状花序にハチ類が訪れます。種子はナゲキバトやコリンウズラなど、種子を食べる鳥の餌にもなります。 2

発芽を抑えるには厚さ5 cm以上のマルチが有効です。発芽前処理の除草剤は、土温が15〜16 °Cに達する前に使う方が、定着した苗への遅い処理より有効とされます。浅い中耕だけでは直根が残り、土中の断片から再生する可能性があります。 4 2

品種・類似種・近縁種

コニシキソウに登録された園芸品種はありません。観賞植物として選抜・販売される種ではないため、品種名による識別は行いません。

最も紛らわしいEuphorbia prostrataは、葉の中央の紫斑を欠き、葉が短く先端が丸みを帯びます。北米で混同される同じ仲間には、より立ち上がり毛の多いEuphorbia hirtaや、大型のEuphorbia nutansもあります。 2

野外では、地面を覆う伏した姿、葉の中央の紫斑、折れたときの白い乳液という3つの特徴を合わせて確認します。斑紋だけに頼らず、株全体の形も観察することが識別につながります。

主な参考文献

よくある質問

コニシキソウは猫や犬に有毒ですか?

はい。白い乳液は皮膚や粘膜を刺激し、飲み込むと口内にやけどのような症状を起こします。ヒツジに対して強い毒性があることも記録されています。

コニシキソウとEuphorbia prostrataの違いは?

主な目印はコニシキソウの葉の中央にある紫斑です。Euphorbia prostrataにはこの斑紋がなく、葉もより短く、先端に丸みがあります。

霜で枯れるコニシキソウが毎年出るのはなぜですか?

1株が秋までに数千粒の、休眠性の低い種子を散布します。土中に蓄積した種子が、翌春に気温の条件が整うと発芽します。

コニシキソウの原産地はどこですか?

カナダ南東部、アメリカ合衆国、キューバ、バハマからベリーズにかけてです。交易や農業で導入され、現在は世界の温帯と亜熱帯に広がっています。

フランスでコニシキソウは侵略的とされていますか?

ブドウ畑、果樹園、撹乱された土壌に広く帰化していますが、公的資料では自然環境への影響は記録されておらず、規制対象にもなっていません。

コニシキソウはどう除去しますか?

蒴果ができる前に幼植物を直根ごと抜き取ります。その後はマルチングなどで地面を覆い、土中の種子の発芽を抑えます。

コニシキソウの乳液は薬に使えますか?

アジアでは抗炎症作用や細胞増殖抑制作用が研究されていますが、実験段階です。接触や摂取による毒性がなくなるわけではありません。

似ている植物

植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。