Italian honeysuckle (Lonicera caprifolium, )
Lonicera caprifolium(Lonicera caprifolium L.)は、ヨーロッパ中部・南部からコーカサスに自生するスイカズラ科の落葉つる植物です。枝先の葉が茎を囲む円盤状に合着し、その上に強く香る乳白色の花が輪生するのが特徴です。
続きを読むItalian honeysuckle, Italian woodbine と Perfoliate honeysuckle

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Taken Apr 5, 2013 by Tela Botanica − Alexis Joly (cc-by-sa)
Taken Mar 16, 2013 by Tela Botanica − Alexis Joly (cc-by-sa)
Taken Aug 1, 2020 by Rico Mende (cc-by-sa)
Taken Nov 11, 2022 by Blue Tilia (cc-by-sa)
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世界の分布
イタリアと南東ヨーロッパからバルカン半島北部、小アジアを経て、コーカサスとイラン北部に自然分布します。南西ヨーロッパで帰化し、イングランド南東部では庭から逸出しており、北アメリカ北東部にも定着しています。
基本情報
Lonicera caprifolium(Lonicera caprifolium L., 1753)は、スイカズラ科のつる植物です。カール・フォン・リンネが『Species Plantarum』で記載しました。POWOでは受容名とされ、イタリアと南東ヨーロッパからコーカサスにかけての自生域が示されています。 1 2
種小名caprifoliumは、文字どおり「ヤギの葉」を意味します。茎の先の葉が離れずに合着し、茎を囲む円盤になる特徴に関わる名前です。英名perfoliate honeysuckleも同じ形を表し、Italian woodbineは最初の記載に関わるイタリアや南東ヨーロッパを想起させます。 5 6
見分け方
巻きついて登る落葉性の木本つる植物で、付着根や気根を使わず、茎自体が支柱を囲みます。茎は滑らかで、卵形から倒卵形の葉は裏面が粉白を帯びた青緑色になります。 5 3
品種によって花は乳白色から桃色を帯びた黄色まで変わりますが、枝先の葉の合着は共通します。1〜3対の葉が連続した円盤をつくり、その上に輪生する花が直接つきます。この構造は開花していない時期にも識別に役立ちます。 5
長さ3.5〜5 cmの筒状で唇形の花は、開花時に乳白色で、品種により桃色や黄色を帯びます。夜の強い芳香は、長い口吻で花筒の奥に届くスズメガを引き寄せます。多くの昼行性昆虫には届きにくい位置です。条件がよければ高さ4〜8 mに登り、土壌や日照に応じて3〜5年で支柱を覆います。 3 4
分類のポイント
スイカズラ属には、まとまった樹形の低木と数m登るつる植物があり、栽培方法も異なります。本種はスイカズラやニオイニンドウと同じつる性の仲間で、4〜8 mの高さを支える丈夫な支柱が必要です。World Checklist of Vascular Plantsは、歴史的に記載されたLonicera caprifolium var. major CarrièreやLonicera caprifolium f. pauciflora (Carrière) Rehderなどを受容名に結びつけています。
Early WhiteやYellow Italianなどの販売名を見かけても、学名Lonicera caprifolium L.が同定の基準になります。これらは園芸上の選抜であり、別種ではなく、分類や基本的な栽培条件を変えるものではありません。 1 2
生息地と分布
自生地は生け垣、低木の茂み、林縁で、イタリアやバルカン半島北部から小アジアを経てコーカサス、イラン北部に広がります。根づくと約−20 °Cまで耐え、耐寒性の目安はUSDA 5〜9です。 1 3
原産地を離れた南西ヨーロッパでは帰化しています。イングランド南東部では庭からたびたび逸出し、生け垣や林縁に、在来種に近い様子で生育します。北アメリカ北東部にも定着しています。 5 6
フランスでは主に庭園で栽培され、侵略的外来種としての認定はありません。INPNとTela Botanicaは地域によって導入種として記録しています。 6
生活環と開花
早咲きのEarly Whiteなどは5月から咲き始め、気候と品種によって8月まで開花します。枝先の葉の円盤に密な輪生花序が載り、茎の同じ場所に香りが集まります。地植えでは支柱に十分定着した2〜3年後から花が多くなります。 5 4
夜間に花が受粉すると、実は緑色から橙色、さらに赤色へ熟し、葉の円盤の中央に密集します。多く結実するには、送粉を担うスズメガを引き寄せるほど暖かい夏が必要で、冷夏には実が減ります。 5
増殖には夏の半木質化した枝の挿し木や、地面に接した茎の取り木がよく使われます。発芽前に低温層積処理を要する種まきより、早く確実に育てやすい方法です。 4
利用と注意点
パーゴラ、古い壁、トレリス、生け垣を飾る観賞用途が中心で、温帯では支柱を早く覆います。花が載る葉の円盤も特徴的で、夕方の香りを楽しめるテラスの近くにも植えられます。 3
実の扱いについては、資料によって慎重さに差があります。RHSは生食を避け、剪定時に手袋を使うよう勧めます。一方、PFAFはこの種について確認された危険はないとし、少量を加熱して食べる伝統的利用も紹介します。スイカズラ属の他種との類似からも、子どもやペットが生の実を多量に食べることは避けます。 3 4
生の葉や花は、かつて咳への煎じ薬や湿布に使われました。現在は主に歴史的な利用として記録されるもので、自己判断による治療を勧めるものではありません。 4
品種・類似種・近縁種
歴史ある観賞用品種のEarly Whiteは5月から香りの強い白花を咲かせ、Yellow Italianは遅咲きで赤みのある黄花をつけます。Paucifloraは植物学上の異名にも園芸流通にも現れ、控えめな花つきを表す名前です。 5
似たつる植物とは、葉の構造などを比べます。
- Lonicera periclymenum(ニオイニンドウ)は、無柄の葉が互いに合着しません。
- Lonicera etruscaは枝先の葉が合着しますが、毛や腺毛が密生します。本種の葉は無毛で粉白を帯びます。
- Lonicera japonica(スイカズラ)は半常緑で、白から黄色に変わる花をつけますが、合着した葉の円盤はつくりません。
花色や開花期は近縁種と重なるため、合着した葉の円盤がより確実な目印になります。ここで挙げた3種はいずれも同じ円盤を再現せず、この特徴を知ることで誤同定を減らせます。
主な参考文献
- Plants of the World Online / Kew, Lonicera caprifolium L.(植物情報)
- International Plant Names Index, Lonicera caprifolium(植物情報)
- Royal Horticultural Society, Lonicera caprifolium(植物情報)
- Plants For A Future, Lonicera caprifolium(植物情報)
- Trees and Shrubs Online (Bean), Lonicera caprifolium(植物情報)
- Tela Botanica / INPN (BDTFX), Lonicera caprifolium(植物情報)
- USDA GRIN Global, Lonicera caprifolium
- Wikidata, Lonicera caprifolium(植物情報)
よくある質問
Lonicera caprifoliumはフランスで侵略的外来種ですか?
フランスでは侵略的外来種に分類されず、主に庭で栽培されます。一方、イングランド南東部では庭から逸出し、北アメリカ北東部では帰化しています。
上の葉が茎の周囲でつながっているのはなぜですか?
枝先の1〜3対の葉が実際に合着し、茎を囲む連続した円盤をつくります。花はこの円盤上に輪生し、種小名caprifoliumや英名perfoliate honeysuckleとも関係する特徴です。
実には毒がありますか?
RHSは生食を勧めていませんが、PFAFはこの種について確認された危険を挙げず、少量を加熱して食べる地域の伝統を紹介しています。スイカズラ属の他種との類似からも、子どもやペットの誤食には注意が必要です。
ニオイニンドウとはどう違いますか?
Lonicera periclymenumの葉は無柄でも互いに合着しません。Lonicera caprifoliumでは、花のつく枝に茎を囲む連続した葉の円盤が見られます。
caprifoliumという名前の意味は何ですか?
ラテン語で文字どおり「ヤギの葉」を意味します。枝先の葉が円盤状に合着する特徴に関わる名前で、リンネは1753年の記載でこの種小名を用いました。
庭で増やすにはどうしますか?
夏に半木質化した枝を挿す方法や、地面に触れる枝の取り木が早く根づきます。種まきもできますが、発芽前に低温層積処理が必要で、若いつるが育つまで時間がかかります。
似ている植物
植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。

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