ココヤシ (Cocos nucifera, )
ココヤシ





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Taken Jun 16, 2022 by Trap Hers (cc-by-sa)
Taken May 28, 2021 by Sébastien TRASBOT (cc-by-sa)
Taken Jan 29, 2021 by Guerreiro FerNanda (cc-by-sa)
Taken Jan 19, 2020 by Diego Alex (cc-by-sa)
Taken Nov 4, 2022 by Fozame (cc-by-sa)
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世界の分布
遺伝的多様性の中心は、島嶼部のマレーシアからメラネシアにかけての中部インド太平洋です。ただし正確な自生域には議論があります。防水性があり水に浮く果実が、人の移動以前から海流で広がり、野生集団と移入集団の区別を難しくしているためです。
基本情報
ココヤシ(Cocos nucifera L., 1753)はヤシ科ココス属の唯一の現生種です。 単子葉植物で二次的な木部をつくらず、一本の茎は枝分かれしません。一般には木として親しまれますが、厳密な構造は広葉樹などと異なります。 1 6
cocoの名はポルトガルの船乗りに由来するとされます。 果実の基部にある3つの暗い孔が、民間伝承に登場するしかめ面の顔を思わせたためです。フランス語では木を表す接尾辞を加えてcocotierとなりました。 7
見分け方
葉が落ちた跡の輪が残る、枝分かれしない一本の幹が目印です。 高性の系統では高さ30 mを超えることがあり、成木でも2〜4 mほどの矮性品種とは大きな差があります。 5 4
成木の頂部には約20枚の羽状葉が集まり、長さ4〜6 mの葉が弓なりに広がります。 栽培品の果実は通常20〜30 cmの繊維質の核果で、真の堅果ではありません。外側の繊維層に包まれた硬い殻には発芽孔が3つあり、そのうち2つは閉じたままです。 5 7
殻の中には、液状の胚乳であるココナッツウォーターと、コプラになる白い固形胚乳が共存します。 他の多くのヤシと違い、同じ果実から液体と固形の胚乳を得られます。ココナッツミルクは別物で、成熟した果肉をすりおろして搾った加工品です。 5 8
分類のポイント
ココス属の現生種はCocos nuciferaだけですが、分類の歴史には他のヤシも含まれます。 クイーンパームSyagrus romanzoffianaは、かつてココス属に分類され、後にSyagrus属へ移されました。弓なりの葉は今もよく似ています。 6
中新世のCocos zeylandicaなど、同属に近い化石がニュージーランドやインドから見つかり、過去にはより広い分布があったことを示します。 Palma cocos Mill.とCalappa nucifera Kuntzeは、現在ではCocos nuciferaの異名として扱われます。 6 1
生息地と分布
遺伝的多様性の中心は、島嶼部のマレーシアからメラネシアにかけての中部インド太平洋です。 ただし正確な自生域には議論があります。防水性があり水に浮く果実が、人の移動以前から海流で広がり、野生集団と移入集団の区別を難しくしているためです。 1 5
砂質で水はけがよく、地下水位の高い海岸の土壌を好みますが、水浸しの土は避けます。塩分を含む潮風によく耐えるため、内陸の平野より海岸でよく見られます。 3 4
古くから人の航海によって運ばれ、インドでは6世紀、東アフリカ沿岸では10世紀から栽培されました。16世紀にはスペインやポルトガルの航海者がアメリカへ導入しました。現在は赤道の南北26度以内、標高1000 m未満の熱帯海岸のほぼ全域に広がっています。 7 4
生活環と繁殖
雌雄同株で、同じ花序に雄花と雌花をつけます。健康な成木では年間最大15個の花序ができ、雌花の開花から成熟果の収穫までは平均11か月です。 5
増殖は種子によります。代わりになる頂芽がないため、挿し木や株分けはできません。27〜30 °Cでは休眠期間を経ずに発芽し、幼根は唯一機能する発芽孔から出ます。 3 4
遺伝的多様性に富む他家受粉性の高性系統は、6〜10年で結実し、その後60〜100年にわたり生産します。自家受粉性で選抜の進んだ矮性品種は早く実りますが、寿命は短くなります。 5
利用と注意点
利用部位は幅広く、ココナッツウォーター、生の果肉、乾燥させたコプラは食用に、油は料理や化粧品に使われます。殻の繊維であるコイアは縄やマット、幹は建築材になります。成熟した果肉にはカリウム、鉄、マグネシウム、亜鉛が多く、熱帯の食文化で重要な位置を占めます。 4 7 8
人やペットに有毒とするデータはなく、Useful Tropical Plants Databaseにも記録された危険はありません。主な危険は落果によるけがです。高所につく重い成熟果が落ちると人を傷つけるため、人通りの多い場所では定期的な管理が必要です。 4 2
植物自体には、ヤシオオオサゾウムシやカブトムシ類などの害虫、昆虫が媒介するファイトプラズマ病の致死黄化病が脅威となります。この病気はカリブ海地域やフロリダのヤシ園に大きな被害を与えてきました。 2
品種・類似種・近縁種
栽培ココヤシは、他家受粉性で強健な高性群Typicaと、自家受粉性で早生の矮性群Nanaに大別されます。両群を交配したMaypanは、カリブ海地域での流行後、致死黄化病への耐性を目的に選抜されました。 5 2
よく似たクイーンパームSyagrus romanzoffianaは、かつてココス属に分類され、弓なりの葉がココヤシを思わせます。また「coco」の名を持つセーシェル産のフタゴヤシLodoicea maldivicaは別属で、植物界で最大の種子をつくることで知られています。 6
主な参考文献
よくある質問
ココヤシは猫や犬に有毒ですか?
人やペットに有毒とするデータはありません。主な危険は重い成熟果の落下によるけがです。
室内で育てられますか?
湿度が高く明るい暖房温室やサンルームの若株に限られます。数年後は光と熱の不足で生長が止まり、十分な幹や果実はできません。
原産地はどこですか?
遺伝的多様性の中心は島嶼部マレーシアからメラネシアです。人の栽培以前から海流で果実が運ばれ、正確な自生域には議論があります。
ココナッツは本当にナッツですか?
植物学的には繊維質の核果です。外側の果皮、繊維層、硬い殻があり、内部に果肉とココナッツウォーターがあります。
初収穫まで何年かかりますか?
高性系統は6〜10年で実り、その後60〜100年にわたり生産します。矮性品種は早く実りますが、生産期間は短めです。
病気に強い品種があるのはなぜ?
高性と矮性を交配したMaypanなどは、カリブ海でヤシ園を壊滅させたファイトプラズマ病の致死黄化病の流行後、耐性を目的に選抜されました。
よく似たヤシは?
クイーンパームSyagrus romanzoffianaです。弓なりの葉が似ており、かつてココス属に置かれてからSyagrus属へ移されました。
似ている植物
植物の毒性について不明な点がある場合は、植物学または獣医学の専門家にご相談ください。







